第1回分

増幅器が日常よく使われているというがあまり思い付かない。

ふだん気づかないだけで、電気を使う機器のほとんどで、実は使われているものなんです。

反転増幅器で、R1の電流I1は、なぜ左から右に流れるんでしょう?

左側の電圧がVi、右側が0Vで、左のほうが高く、 電流は、電圧が高いほうから低いほうへ流れるから、です。

理想オペアンプにおいて定義的に二つの入力の差を増幅させているが、その差を取る根本的な意味や利点はあるのだろうか?

オペアンプの定義、といえばそれまでなのですが、差をとることで、結果として2つの電圧が同じになる、という性質が導かれて、他のことにも使われているわけです。

オペアンプの回路記号が二種類があったが+−は別にどちらでも構わないのか?

実はその2つを逆にすると、動作しません。 今回の講義で紹介した考え方(2つの入力の電圧が同じで・・・という考え方)が でてくるのが、実はあの順につないでいることで、負帰還がかかって いる、んですね。 (実は2つの入力を逆にすると正帰還がかかってしまいます)

理想オペアンプと現実にあるオペアンプの違いがもう少し言っても和得ると理解しやすいと思いました。

講義計画にあるとおり、第5回付近で触れる予定でいます。

V+-V-=0 Vo=A(V+-V-)から考えると入力の電圧に関わらず出力電圧が一定になると思ったのですが、正しいのでしょうか?

オペアンプでV+≠V- の時Vo=∞となり、おかしいと思うが、V+=V-の時Vo=∞*0=0となり、あまり良いイメージが無いです。

いえゼロ×無限大(正しくは、ゼロに近い値と無限大に近い値))は、 どのような値にもなり得ます(ゼロや無限大の性質による)ので、 出力は一定とは限りません。

理想オペアンプの前提条件であるAが無限大というのが本当に実現できるのか?

もちろん実際に無限大、は実現できませんが、無限大と近似できるほど大きな値、 たとえば100万倍ぐらいは十分可能です。

理想のオペアンプで入力に電流は流れず、出力は制限なしとなっています。が、入力で電流が流れていないのに、出力で電流が流れることがあるのですか?

その出力電流は、電源(電池)から供給されているんですね。 というわけで実際のオペアンプは、電源をつながないと動きません。

入力に電流が流れなくて出力に流れる電流は制限がないというものが本当にできるのか(理想だとしても)よく分からなかった。

オペアンプの実際のつくりかた(中身)のことは、第5回あたりで 触れる予定でいます。

反転増幅器や非反転増幅器は実際どんなところに利用されているのか?それとも利用とまでは行かない基礎的なものなのだろうか?

次回の演習で、実際に使えそうな例を紹介する予定です。 また非反転増幅器は、今回の講義では触れませんでしたが、 Viがそのままオペアンプの入力につながっているために 入力に電流が流れないという性質があり、電流を流したくない 測定器の入り口のところなどで、非常によく使われます。

実際には理想通りではない場合が多いと思うのですけれど、その場合はどうやって計算するのですか?

第5回の講義で触れる予定です。

反転増幅器、非反転増幅器は回路図を覚えて置かなければならないんですか?

できれば・・・

ナレータ、ルータの性質が分かりにくかった。

これは次回の演習で具体例を交えて紹介します。

ナレータ、ルータを使わないと、オペアンプの等価回路は作れないのか?

そうですね、もっと別の作り方(たとえば実際のオペアンプの中の 回路そのもの)もあると思いますが、あれが一番簡単になるかと思います。

負帰還でHが繰り返されて(1/H2)Viとかにはならないんですか?

計算してみるとわかるかと思いますが、1回で収束してしまうんですね。

最後にやった回路はVo=(1/H)ViでAとは無関係になるのに増幅器を使う理由がよく分かりません。減衰器だけであの回路は造れないんですか?

いえ、(十分大きい)A倍の増幅器を使っているからこそ、 (1/H)倍の増幅回路が作れるのです。 減衰器がH倍、ということは、もちろんH<1ですから、 減衰器だけでは「増幅」はできません。 あの負帰還の回路だと、1/H倍(>1)で、「増幅」できているわけです。

負帰還の図の意味が分かりません。途中の"○+"はどういう意味ですか?

左と下からきた電圧を「足し」て、右側に渡す、という記号です。

負帰還についてVo =(1/H) Viから出力の一部にマイナスを付けて入力に戻しているということが読み取れない。

あの図はそのように読むものですので、慣れてください・・・

最後の負帰還の理論のところでなぜアンプが安定しないのに減衰器が安定しているのか分からなかった?

実は増幅器自信の回路の中身(トランジスタがたくさん入っています)に 依存するのですが、トランジスタ自身を作るときのバラツキ、が 直接増幅率に効いてきてしまうんですね。 一方減衰器は、抵抗で分圧するだけ(R1とR2で電圧をR1/(R1+R2)倍にするだけ) ですから、安定して作ることができます。

もう少しゆっくり話してください

すいません、気をつけます。

参考書があった方がいいですか?

強制はしませんので、必要に応じて・・・
戻る