第6回分
増幅率Aを逆にかなり小さくしたものを作ったらまた別の機能を持つ回路になるのでしょうか?
それはそうでしょうが、それは単なる抵抗だけの回路なのでは・・・
入力オフセット電流が小さいからといって入力電流が反対向きもある可能性もあるので入力端子に入る電流が少ないというわけではないのかと疑問に思った。
入力バイアス電流の影響でVo=R2(I-b-I+b), I-b - I+b =IIoの話が出たんですけど、I-b ,I+b> IIoからはIIoが小さくなるのはいえないと思いますが...
ところが現実には、一般に入力オフセット電流は、入力バイアス電流よりも
少ないわけで、入力バイアス電流は、同じ向きになる傾向があるようですね。
授業の最初の現実のオペアンプの増幅率の影響で、Vo=V'-I1R2ていう関係がどうやって出てきたのかがわからなかった。
Voは、抵抗R2の左端の電圧V'から、I1R2分だけ下がった電圧となる、
という関係式です。
で、このI1R2というのは、抵抗R2の両端の電圧(電圧降下)ですね。
非反転増幅器の入力オフセットの影響の説明がよく分からなかった。
非反転増幅器の入力オフセットの電圧の式はどのように計算してVo=-(1+R2/R1)VIOになるのですか?
まあ、ためしに自分で計算してみてください。
V'=0になるにも関わらずVo=AV'となるところがよく分からなかった。
理想オペアンプでは、A=∞であるためにV'=0となることが必要ですが、
現実のオペアンプでは、A=有限値であるために、V'=0とは限らないわけです。
I1,Vi,Voの求め方があまり分からない。
こればかりは、復習をがんばってみてください。
どうしてもわからなければ、質問もどうぞ。
入力オフセット電流と入力バイアス電流の関係がよく分からなかった。
入力バイアス電流の影響の計算のところがよく分からなかった。
もう一度よく復習をしてみましょう。
バイアス電流を考えるときIIoを利用してVoを制御できるということが良く分からなかった。
たしかに求めた式からは、Rb = R1R2/(R1+R2)とすると、
Voへの影響が小さくなるから不思議ですね。
ほとんどの特性の計算のとき入力電圧Viを0と置くのはなぜですか?
Vi=0のときの影響や特性を求めておけば、
Viが0でない場合の影響や特性は、このVi=0のときの分だけ、
理想からズレる、とみなせるから、ですね。
課題でやったオペアンプが実際にどう使い分けられているのか調べきれずよく分かりませんでした。
例えば、とにかく精度がほしい(出力電圧が、忠実に理想に近づいてほしい、
ただしあまり高い周波数は扱わない、消費電力も気にしない)ような場合は、
高精度のオペアンプを使うわけです。
一般に、精度(入力オフセット電圧/電流)、GB積、消費電力、などの特性は、
どれか1つをよくすると、他のものが悪くなる傾向があるので、
「ほんとうに必要な性能」を絞って、オペアンプを選ぶわけです。
実際のオペアンプを使ったときに反転増幅器だけViをGNDに接続しないのはなぜですか?前回はGNDに接続していたと思うのですが...
いえ?それは、前回、入力オフセット電圧の影響を求めるとき、
だけじゃないですか?
例えばオフセット電圧とバイアス電流両方ある場合の影響を求めるときは別々に求めたものを足せばいいのですか?
そういうことになりますね。
入力バイアス電流の影響の演習問題のところでRb=R1R2/R1+R2とおきましたが、Rbはどのような値でも結果は変わらないのですか?
いえ、Rbを含む式は、求めたとおりですが、
Rb=R1R2/R1+R2とおくと(というか、Rbをこの値のものを選ぶと)、
入力バイアス電流の影響を小さくできる、という意味ですね。
スルーレートというのは値がどうなれば機能として優れているのかがわからなかった。
一般にスルーレートが大きいほど、出力の変化が速くても
ちゃんと出力電圧の波形を出すことができますので、
大きいものほどよい(高速オペアンプ)というわけです。
スルーレートと変化の最大の関係が分かりません。
もう一度よく復習してみてください。
理想スルーレートは無限大と言っていたが無限大だと出力の波形がどのようになるんですか?
もちろん出力は、入力の波形に応じた波形になるわけです。
スルーレートが無限大であれば、入力にどんな波形(急峻に変化する波形など)を
入れても、出力が正しい波形(反転増幅回路であれば、-R2/R1倍した波形)と
なる、ということです。
なぜオペアンプにはスルーレートというパラメータがあるのか?
オペアンプの回路構成によるのですが、
オペアンプの出力段の増幅器の電流供給能力が有限であるから、ですね。
スルーレートの値はどうすれば大きくできるのか?
これはオペアンプの回路構成によるのですが、
オペアンプの出力段の増幅器の電流供給能力を大きくするとよいです。
スルーレートは正弦波などの時間変化する信号で重要であることは分かったのだが、直流やそのほかの一定な入力ではなくてもいい要素なのかどうか分からなかった。
たしかにスルーレートは直流、つまり変化しないの入力に対しては
関係がありません。
スルーレートで出力の変化が決まるなら増幅率を上げるとスルーレートは変化するのだろうか?
いえ、スルーレートはオペアンプ自身の特性ですが、
スルーレートが制限をする「出力の変化の大きさの最大値」が、
増幅率と入力の振幅から決まる、ということです。
入力オフセット電圧って何?
前回のものを、もう一度復習をしておきましょう。
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