第2回分
フェッチとは厳密にはどの処理を指すのか?また具体的にはどのような処理になるのか?
メモリから命令やデータ(演算の対象となる数値)を持ってくる(読み出す)
操作、をいいます。
具体的には、
- アドレスバスに、読み出し対象のアドレスを指定
- 制御信号で、読み出せ、という指示をメモリに出す
- メモリが、データバスに、指定のデータや命令を出してくれる
- プロセッサがそれを取り込む
という手順になるでしょうか。
2段パイプラインの2段はどのような意味でついているのか?
乗算器の部分だけ見ると、入力が与えられて、しばらくたって出力が
求まって、それを出力レジスタで取り込むと同時に、
次の入力を与えていますから、これが1段目のパイプラインです。
同様に累算器のほうにも1段のパイプラインがあるので、
あわせて2段分、ということですね。
ノイマンボトルネックはどの程度まで高速化の妨げとなるか?2バス構成によって回避できないか?/バスをパラレルにしないのは何故か?/バスにいつもデータが流れているのが高速化のネックになるのは何故か?/バスは増やせないのか?
いまは常にプロセッサとメモリとやりとりをする、という状況だけを
考えていましたが、実際には、メモリにアクセスをしながら、
同時に入出力装置にもアクセスをしたい、という場面が
ありうるわけで、こういうときには、バスは同時には使えないので
ノイマン・ボトルネックとなります。
つまりバスの数を増やせばいいわけで、
ハーバードアーキテクチャもその1つなわけですが、
バスは一般に「大きい」(LSI上の配線として場所をとる、という意味で)
ので、できるだけ減らしたいところなのです。
授業で用いたモデル図は一般的なものか?
ノイマン型計算機としては、かなり一般的だと思います。
バスIFとは(IFは何の略か)?
Interface、の意味で、プロセッサが「M番地のデータがほしい」といったら、
具体的にM番地をアドレスバスに出し、メモリに読み出し指示を出す、
という作業をやってくれるものです。
内部バスとバスIFはつながっているか?
上記の理由で、つながっていないとまずいですね。
バスのデータフローの制御はどのようになっているか?
命令をデコードした結果に基づいて、(板書では書きませんでしたが)
全体を制御する制御回路、がやってくれるわけです。
バスのメリットは低コスト化なのか?
基本的にはそう考えていただいていいかと思います。
ノイマン型の特徴は?
プログラムに書いてある手順(プログラム)どおりに動きますから、
処理の柔軟性が高い、というところでしょうか。
ノイマン型のほかにはどのようなものがあるのか?
非ノイマン型、とまとめられますが、いわゆるデータフローマシン、などが
あたります。(興味のある方は調べてみましょう)
ノイマンボトルネックの解決法として,アーキテクチャの工夫以外の方法はどのようなものが考えられるか?
上記のデータフローマシンのように、
プログラムを使わない情報処理装置、というのが考えられるでしょうね。
現在のボトルネックに対するアプローチ手法は?
上記の工夫以外にも、バスの数や幅の最適化(利用効率とバス面積の兼ね合い)、
演算器の最適化(利用効率と並列化など)、など
工夫のしどころはたくさんありますね。
ノイマン型コンピュータはノイマンボトルネックがあるにも関わらず最善の方式なのか?
プログラム処理からでてくる柔軟性、は、かなり大きなメリットですね。
複数のパイプライン構造では競合が増加するのではないか?
そのとおりで、それを考えながら、全体を最適化するのが、
「デザイン(設計)」であるわけです。
セルアレイとは何ですか?
読んで字のとおり、「セル」(箱、のような意味:データを記憶しておく場所)の
「アレイ」(配列)、つまりメモリの記憶装置が並んでいる部分、のことですね。
カーオーディオのDSPは同じものですか?/DSPはどこで良く使われているか?
同じものですね。
あれはリバーブやイコライザなどの処理を、いわゆるディジタル信号処理で
行っているわけで、その演算をしているのがDSP、というわけです。
DSPはなぜ高速演算が可能か?
講義で見てきたとおりです。
乗算と加算を別々に行うのがDSPなのか?
DSPの特徴の1つ、といえるでしょう。
積和ではなく和積も同じようにできるか?
和積、というと、どんなところで使えますかね?
使い道がないような・・・気がします。
Am,Bmがメモリから順に供給されるというところの図が良く分かりません.(矢印の意味が特に分かりません)
出力レジスタが、乗算器や累算器の出力を取り込んで保持する、という
ことを表している部分のことですかね。
2段パイプラインの演算の部分でZ1が計算し終わる前にC2+Z1を計算し始めているように見えるが,なぜ可能なのか?
いえ、そんなことはありません。
Z1が終わって、そいつを累算器出力レジスタが保持した時点で、
累算器の入力であるC2とZ1が確定しますから、ここからC2+Z1の計算が
始まるわけです。
D1-D2の流れがよくわからない
よく図を追ってみてください。
(Webページのほうが色つきで見やすいかも)
D1,D2が何を意味するのか分からない.
演算対象のデータ、と考えてください。
コンピュータの中は、なにをするにも「演算」です。
行列演算のあたりが良く分からなかった.
よく式を追ってみてください。
マイクロプロセッサとは何かがはっきり分からなかった.
メモリに入っているプログラムを順に実行するもの、
つまりコンピュータそのものなんですが、
それを1つのLSIにまとめたものをマイクロプロセッサと呼ぶ、と
いう理解でよいかと思います。
計算機システムの復習が必要だと感じた.
がんばって。
例題の内容をWebにアップしてほしい
そろそろ準備していきたいと思います。
(あるいはレポートか)
DSPの説明を次回講義時にもう一度お願いします.
時間があればそうしたいですが・・・他の時間との兼ね合い、で
考えさせてください。
白いチョークのみだと図がみずらい
すいませんでした・・・(だって白しか置いてないんだもんなあ)
次回からは色つきチョークを持って行きます。
戻る