第13回分
マスクROMで“0”をつながらなければ“”1というのがわからない
マスクROMの記憶している値が1のとき、どこにもつながっていないのに読み出す時Djの値が1になるのはなぜか
マスクROM(a)でWL+1が1の時、なぜDj=1になるのか
詳しくお話しませんでしたが、DRAMの動作のときと同じように、
まずはDjをプリチャージし、その後、必要に応じて放電する、
という動作手順をとります。
マスクROMで“0”、“1”のソースとしてともに0を与える意味が分からない
ん?これはどこのことでしょう?
WLiのこと?
それとも上記の動作手順のこと?
マスクROMで(a)(b)がコンタクト×1/2bitセル、(c)がコンタクト×2/2bitセルなのはなぜマスクROM(a)(b)の評価は同じなのか
そういうことになりますね。
NAND型マスクROMの働きがよく分からない(どこがNANDなのか)
CMOS構造のNANDゲートでは、nMOSが、出力からGNDに向かって
縦に並びます。
これと構成が似ていることから、NAND型、と呼ばれます。
NAND型マスクROMでトランジスタを何個もつなげていいのか
NAND型マスクROMでVtを記憶する値に応じてTrの数を決めていくというのは、具体的にはどのような方法があるのあk
直列につながるトランジスタ数は、プリチャージされたDjの
放電時間を決めますから、動作速度との兼ね合いですね。
NAND型マスクROMにおいて、WLi0=0のときDj=1でWLi1=0のときDj=0なのか
WLiなどにつながっているトランジスタのしきい値によって、
Djがプリチャージされたまま(1)か、放電される(0)かが決まることになります。
Trのない部分は何もないのか
正しく言うと、トランジスタの「ソース・ドレインとなるはずの領域」(拡散層)が
なく、ゲートだけが存在する状態になります。
NOR型のマスクROMもあるのか
実は、最初に紹介したマスクROMの構造は、nMOSがDjに対して
並列につながっていますから、先ほどのNAND型の名前の由来と同様に、
これをNOR型と呼ぶこともあります。
浮かせるというのは具体的にどうなっているのか(まさか本当に浮いてるとは思えない)、絶縁体で浮かせているのか
もちろんそのとおりです。絶縁体(SiO2など)で浮いています。
コンタクトはMOSトランジスタに比べて、どのくらいの大きさなのか
設計規則や製造プロセスに依存しますが、最小寸法のトランジスタと比べて、
面積比で1/10程度でしょうか。
EEPROMには他にどんな種類があるのか
基本的には、今日紹介したものがすべてです。
ただし、記憶する素子としてトランジスタを用いないものも
近年いくつか研究されています。
強誘電体、相変化材料、磁性体などを用いるもの、などがあります。
EPROMを少量生産品に用いる理由がはっきり分からない
EPROM自体は、白紙のノートのようなものですから、汎用品で、
量産効果から安価にできます。
そこで、安価なEPROMに、必要な数だけ必要な情報を書き込んで
少量生産品にする、という方法が効果的です。
UV-EPROMとEEPROMを比べた時の長所、短所は何なのか
UV-EPROMは消去が面倒。
UV-EPROMとの比較では、EEPROMの短所は、ほとんどありません。
そのため、最近はUV-EPROMは、どんどんEEPROMに置き換わっています。
UV-EPROMとEEPROMの集積度はどの程度なのか
基本的には1ビットあたり1トランジスタ(1Tr)ですから、
DRAM(1C+1Tr)よりは高くなりますね。
UV-EPROMに紫外線をあてるとどのように消去できるのかよく分からなかった
紫外線のエネルギー(hν)を、浮遊ゲートにたまっている電子が吸収して
運動エネルギーになり、ゲート酸化膜を乗り越えてチャネルである
Si基板に戻ることで、消去が完了します。
UV-EPROMのVf導出過程で、CL/CU=0となるのが分からなかった CL<<Cuと考えればよいのか
そのとおりです。
UV-EPROMはEEPROMより消去が遅いのに、なぜ使われるのか
上記のとおり、過去の遺物になりつつあります>UV-EPROM
クソゲー売れなかったらUV-EPROMの内容を消して再利用するのか
それはどうなんでしょう・・・
今のゲームでマスクROMやUV-EPROMを使用しているものはあるのか
任天堂のやつは、多いんじゃないですかね。
ただ最近は、EEPROMの一種であるFlashメモリが、
(主に量産効果によって)安価になってきていますので、
よほど大量にでるものでないと、マスクROMは使われないんじゃないかと
思います。
今までで一番のクソゲーは何か
それはあなたの心の中に・・・
私にとっては、スーパーアラビアンというゲームでした。
ゲームのROMカートリッジに書き換え可能なメモリを用いるのは危険なのでは(データを誤って消したり・・・)
まったくそのとおりです。
UV-EPROMの場合は、紫外線を通す窓にシールをはることで、
誤消去を防ぐのが一般的です。
通常の使用であれば、10年程度は内容が保持されるようです。
EEPROMでは、ライトプロテクトに似た機能を持つものが多く、
制御回路的に、誤消去を防ぐのが一般的です。
半年間ありがとうございました 版書、説明が丁寧で分かりやすい講義でした
どうもありがとうございます。
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