第3回分
加算器関係
全加算器の作り方で半加算器を使う場合An+Bn+Cn-1→Cn・Snとはどういう意味ですか.
AnとBnとCn-1を足して、2桁の二進数Cn:Sn、を求める、という意味です。
全加算器の作り方だけで本一冊できるとの事ですが,他に有名なのは何かありますか.
家庭用のパソコンの加算器はどんな形なのですか.
全加算器の回路図はどうなっているのですか.
第5回あたりでご紹介しましょう。
半加算器を使って全加算器を作る時,HAのキャリーでANDを取る意味がわかりません.
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OR、のことですかね。
2つのHAのどちらかでキャリーがでれば、全体でのキャリーがでる、
ということです。
加算器の評価には速度以外にはないのですか.
いえ、面積、消費電力など、いろいろあります。
既に最速(最善)の加算器はあるのですか,まだ研究段階ですか.
というわけで、用途というか目的に応じて使い分ける、のが現実的です。
半加算器は実際の計算機に使われていますか.
間接的に、加算器を構成していることになります。
ORとHA二つでFAを実現する方法がありましたが,普通のFAとどちらの方が性能はいいですか.
もちろん、「専門の」FAのほうがいいでしょうね。
(他の講義で)段数が多い時,クリティカルパスが長くなる問題の解消方法がわかりませんでした.
この問題の一般解は、残念ながらないですね。
論理関数の書き直し(再展開)をすることが多いようには思います。
なぜ桁上がりのない加算器が半加算器,あるのが全加算器という名前なのですか.
多ビットの加算をちゃんと行うためには、「一人前の」加算器が必要、という
意味で、full-adderという名前がついて、それを「全加算器」と訳し、
半加算器は、「半人前の」加算器(half-adder)で、「半加算器」と
訳したのではないかと思います。
減算する場合、半減算器・全減算器のようなものは存在するのですか.
減算は、第6回あたりで触れますが、加算器を用いて行います。
HAをFAにしたほうが規則的でよいという話でしたが,大量生産などではコストが高くならないのですか.
一番下の桁だけですから、ほとんど誤差ですね。
RCAの短所を解決したような加算器もあるのですか.
それは次回以降、いろいろと・・・
RCAではFA・HAどちらでもいいようですが,どちらの方が良いというのはあるのですか.
規則性、という意味では、FAの方がよいのですが、
どうしても回路規模を小さくしたい、のであれば、HAの方がよいでしょうね。
RCAの計算時間はなぜ桁数に比例するのですか.
全体の計算結果が求まるまでの、最悪のケースが、
すべての桁でキャリーが順番に発生していく場合で、
その時間が、桁数に比例する、という意味です。
RCAの長所はどういったことがあるのですか.
構成が単純であることです。
生成・伝播関係
生成と伝播がよく分からなかった.なんでこれらを使うのですか.
まあ、次回のお楽しみ・・
教科書(5・10)のPnとノートのPnが異なるのはなぜですか.
おや?そうですか?ちょっと確認をしてみましょう。
"播"と"搬"どちらでもいいというのが気になりました.
まあ日本語ですので。
最初からPn=(An(EXOR)Bn)・Cn-1=1と書けばいいのではないですか.
いや、そう書いてしまうと、Pnが、Cn-1が「伝わる」という
意味ではなくなってしまうので、例えば後述のマンチェスターキャリー連鎖
などでは、Pnが扱えなくなってしまいます。
その他
リプルの意味がさざ波なのに桁上げなのですか.
キャリーがどんどん上の桁に、波のように伝わっていく様子を
たとえた表現でしょうね。
計算機と計算器という言葉を見るのですが意味は違うのですか.
計算機、が正しく、計算器、というのは、間違いのはずです。
昔の計算機は歯車で動いていたので、このような可動部分がある
装置は、「機」という字を使うので、「計算機」と書く、という話を
聞いたことがあります。
起動時のメモリは空だと思われますが,どうやって処理をはじめるのでしょうか.
なかなか鋭い質問です。
空ではない、電源を切っても内容が消えないメモリ(ROM)を
最初に読み始めるんですね。
ブロック図とはなんでしょう.
ある程度の規模の回路などを、まとめて、その中身の回路を見ずに、
入出力のみを見るようにした図、のことです。
カルノー図でCn・Snの式の求め方を解説してもらえませんか.
いやあ、それは自分で復習してください。
論理式から回路図を簡単に想像する方法があれば知りたいです.
これは、慣れ、じゃないですかね。
計算は加算の組み合わせとの事でしたがANDやORなどの論理演算は加算器ではできないように思えるのですが,これは別の回路があると思えばいいのでしょうか.
基本的には論理演算は、論理ゲートで行います。
ただいろいろな論理演算を切り替えて行いたい場合は、
後述のALUを使うことになります。
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