第5回分
並列乗算回路は規則的であるが、それ以外に長所はないのか?
そうでしょうね。
キャリーセーブ型並列乗算回路は短所が見立つが、何かに実用されているのか?
実用的な回路としては、あまり使われないようです。
最下位の計算をする全加算器を半加算器にするだけで、どのくらいの利点・見返りがあるのでしょうか?
回路規模がほんの少し小さくなる、くらいでしょうか。
しかし回路の規則性が損なわれる分のデメリットのほうが大きいような気はします。
ブースのアルゴリズムによって乗算回路の高速化ができることはわかったが、キャリーセーブによってはどれくらい高速化できるのですか?
キャリーセーブと、ブースのアルゴリズム、は、別次元の話ですね。
ブースのアルゴリズムでNが奇数のときはうまくいかない気がするんですが・・・
ブースのアルゴリズムでNが奇数のとき、Yの表現はどうなるか。
そのとおりです。Nが奇数のときは、1桁余分に追加して偶数で考えましょう。
ブースのアルゴリズムだとなぜそれほど早くなるかがわかりません。
部分積の段数が半分になるから、です。
YjからYが求まるのは理解できたが、導いていくのはどのような発想からでしょうか?
頭のいい人の鋭い思いつき、でしょうね。
ブースのアルゴリズムを使うと段数は半分かもしれないが、Yjはどのくらいの素子で求められるのか?
Yjを求める回路を使ったほうが段数は減るが、回路は複雑にならないのですか?
それは次回。
桁数をどのくらいまで増やせるのか?
ニーズがあり、回路規模が許す限り、でしょうか。
現在の一般的なコンピュータでも、乗算回路は別になっているのでしょうか?
最近はMOSトランジスタの微細化が進み、乗算回路を個別に載せることも
一般的になっているようです。
今日習ったようなアルゴリズムは具体的にどのようなところで利用されていますか?
PCのプロセッサや、マイコンの乗算器、でしょうか。
計算の高速化は今後も続くのか?
この講義の第1回で触れたように、ニーズとシーズが続く限り、
でしょうね。
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