第3回分
全般的な質問、前回の内容を含む質問
FAの構成にベストなものはあるのか?
結局、どの性能を優先するか、しだいでしょうか。
IntelやAMDのPC用プロセッサではどんな加算器を使用しているのか?(32bit、64bitだとCLAでは大きすぎる?)
CLAの改良型であるBCLA(Binary CLA)を使っている、という話を
聞いたことがあるような記憶があります。
単純に積和の論理式を元に構成したCLAと、MCCとでは現実的な回路構成でどちらが速く上位のCnが求まるのか?
論理ゲートを構成するトランジスタの性能しだい、でしょうか。
回路シミュレーションしてみるのが一番確実そうです。
Cnを優先する構成とCLAの違いが分からない。展開するとどちらも同じに見える。
Cnを優先する構成、は、結局は1段のFAに関する話、ですね。
CLAは、上のほうの桁のCnも、入力だけから求めてしまう方針です。
回路図などの説明がある資料・教科書はあるのか?
参考書として挙げている本に、ネタになっている図などが載っていますので、
ご興味のある方は参照してください。
マンチェスタ型全加算器
TGを使ったExORがトランジスタ数最小なのはどうしてか?
回路が最小であることを証明するには、どうすればいいのか?
すいません、専門外なので、よくわかりません・・・
少なくとも、それより少ないトランジスタで実現可能な構成が
知られていない、というのは事実です。
マンチェスタ型全加算器にTGを用いると、どのようなメリットがあるのかよく分からなかった。
トランジスタ数が小さくなることですね。
マンチェスタ型全加算器の特長は、素子数を少なくできるだけか?
まあ、そういうことです。
逆に言えば、同じ面積であれば、トランジスタのサイズを大きくできますから、
負荷の駆動能力、つまり速度を高められることになります。
マンチェスタ型回路はいくつかあるようだが、具体的にどのような特徴があるのか?
マンチェスタ型FAとMCCのことでしょうか。
この両者は、名前は似ていますが、まったくの別物です。
マンチェスタ型全加算器で、A=0の場合、2段目(Bとつながっている方)のpMOS、nMOSがOFFになる理由がよく分からない
それぞれのMOSトランジスタのゲート-ソース間電圧(VGS)を
考えてもらうと理解できるかと思います。
(インバータの絵が描いてあって)このときどのような動作をしているのか分からない。
MOSトランジスタ単体の特性からインバータの動作あたりのところを
復習してみるとよいと思います。
Sn = An・Bn・Cn-1 + (An + Bn + Cn-1)・/Cn でどうして論理的に全加算器が成り立つのかよく分からない
An, Bn, Cn-1に、すべての可能な値を代入して確認してみてはいかがでしょうか。
MCC
マンチェスタ・キャリー連鎖の動作が分からなかった。
MCCがでかすぎてぱっとしない。感覚的には解りますけど。
ちょっと複雑ですので、トランジスタ単体のON/OFFから
順に復習していただくとよいと思います。
MCCとCLAの違いがよく分からない。
回路構成はまったく違いますが、
各桁のキャリーを求める、という機能は同じですね。
MCCはCLAと比べてどれほど速いのか?
論理ゲートを構成するトランジスタの性能しだい、でしょうか。
回路シミュレーションしてみるのが一番確実そうです。
MCCのφpはクロックで制御できないのか?
実際にはクロックにあわせて制御をします。
MCCのφpがよく分からなかった。どうして制御する必要があるのか?
MCCの、負荷容量をプリチャージする意味がよく分からない。φp=0の働きが解らない。
負荷容量をプリチャージしておかないと、
値を"1"にする経路(方法)がないから、ですね。
MCCについて、なぜ負荷容量を考える必要があるのか分からない。
/Cnに容量がついていないと、値を最初に"1"にして、その後"0"にする、
という「変化」をさせられないから、ですね。
それに、実際に、負荷容量は必ずついてしまいます。
MCCのプリチャージで、どこにコンデンサが出てくるのか?
MOSトランジスタのS/D領域の接合容量や、配線の容量ですね。
MCCの/Cn、/Cn-1で、バーがついているのはなぜか?
/Cn、という名前の信号と考えていただくとよいと思います。
あの動作で求められる値は、実は/Cnになっているんですね。
MCCがどこでキャリーを求めているのかよく分からなかった。
各/Cnが、結果として各桁のCn(の反転)になっています。
放電されると/Cn=0となる理由がよく分からない。
放電されると電荷がなくなって、Q=CVのQ=0となるわけですから、
電圧が低く(V=0)となり、それを"0"と呼ぶんですね。
感想など
理解しながらノートを写していくのが大変になってきた。理解は後にしてとりあえず話を聞くという方法をとった方がよいのか?
回路図がでてきたあたりからノートをとるのに気をとられ、半分くらいしか理解できなかった
講義の最後のMCCの説明が早くてついていけなかった。
たしかに今回は回路図が多かったので、写すのが大変でしたね。
すいませんでした。
今後は、回路図が出てくる場合は配布資料を用意するようにしたいと思います。
集積回路工学第1より分かりやすかった。
板書でトランジスタの動作を順に追ってくれるのが分かりやすかった。
どうもありがとうございます。
新しい回路を学んだので、要復習だと感じた。
nMOSやpMOSの動作を復習する必要があると感じた。
ぜひ。
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