第3回分
グランド線と信号線とは何か。
グランド線は、電圧を測る基準、のことです。
信号線は、「信号」の電圧を伝えるための線、ですね。
伝送とはどういう意味ですか。
文字通り、情報を送る、ことです。
加算回路の利点は何ですか。
電圧の加算(=重ね合わせ)ができる、ということでしょうか。
加算回路にオペアンプが果たしている役割は何ですか。
バーチャル・グランドを作り出すことが、オペアンプの役割、といえると
思います。
これにより、入力のV1などが、それに比例する電流に変換され、
それが加算され、再び電圧Voに変換することで、電圧の加算を実現しています。
加算回路と減算回路を組み合わせても同じような出力が得られるでしょうか。
まあそうですね。
加算回路と減算回路は身近ではどちらが多く使われていますか。
ケースバイケース、でしょうか。
加算回路の入力インピーダンスZiを求める過程がよく分かりません。
入力インピーダンスの定義、に戻って考えてみましょう。
入力電圧を与える側にとって、加える電圧V1と、流れ込む電流I1の比、が
入力インピーダンスです。
加算回路の最小入力インピーダンスが2kΩになるのはなぜですか。また指定されない場合はありますか。
R1〜R3が、各入力に対する入力インピーダンスになりますので、
その最小値が、この例題では2kΩと指定されていた、ということですね。
もちろん指定されない場合もあります。
加算回路の入力の数が増えたりしても比例係数は例題1.3のように解くことができますか。
もちろん同様です。
入力インピーダンス、出力インピーダンスの考え方がいまいち分かりません。
慣れてしまうと直感的に理解しやすい概念なので、
いろいろな例題などをとおして、徐々に体感的に理解していってもらえればOKです。
全ての回路においてZがあると仮定して考えなくてはならないのですか。
これはケースバイケースですね。
「理想的なオペアンプを仮定する」という指定がある場合が
ほとんどですが、そのような場合は、Zは考えなくてもOKです。
ボルテージフォロワがややこしいですが、覚えるのは結果だけでよいですか。
まあとりあえずは結果だけ、でいいでしょう。
ボルテージフォロワはどのように使われるのでしょうか。
講義中に紹介したように、あまり電流を流せない(=出力インピーダンスが
大きな)信号源から、大きな電流を必要とする負荷に対して
信号を与えるときに、ボルテージフォロアを間にはさむ、というのが
一般的な使い方です。
ボルテージフォロワは信号側に電流が流れ込まないようにするためであれば、必ずしもオペアンプを用いなくてもよいのではないか。
まあそういうことです。
そのような機能をもつボルテージフォロアの、比較的よく使われる
作り方、が、オペアンプを使った方法、といえます。
ボルテージフォロワのオペアンプをZiや内部抵抗で置き換えているところが何をやっているのか分かりません。
ボルテージフォロワのZin=AZiに到達するまでの計算過程が分かりません。
とりあえずは結果だけ、みておいてもらえればOKです。
気になる人は、教科書の該当ページをよく読んでみてください。
ボルテージフォロワでなんでVin-=Voが成り立つのか分かりません。
入力IN-と出力がつながっているから、ですね
Rfがはさまっていますが、オペアンプの入力には電流は流れませんから、
このRfにも電流は流れず、Rfの両端の電圧は0ですので、
Vin-=Voとなります。
「オペアンプの2つの入力間には電流が流れない」とありましたが、なぜ今回ボルテージフォロワのところで流れていたのでしょうか。
理想的なオペアンプでは流れない(と仮定してかまわない)のですが、
理想的ではないオペアンプの場合を考えた、ということです。
練習問題1.9の回路でR1、R2をどのように設定すべきなのかよく分かりません。(Vin+=R2/(R1+R2)*V1のところ)
1倍の加算回路と、5倍の反転アンプの組み合わせ、と考えて、
それらのゲインの式から、R1などが決まる、という進め方で
よいと思います。
練習問題1.9でVoをViの1次関数としましたが、ダイオードなどの非線形素子が入ればVo=f(Vi)も線形ではなくなりますか。
そういうことですね。
でもまあそういう例は、ほとんど見かけることはないかと思います。
Rf<<Ziであっても、Rfが限りなく0に近くない限り無視できないのではないでしょうか。
ボルテージフォロアの入力インピーダンスのところの話ですね。
そのとおりですが、Ziが十分大きければRfに流れる電流は無視できるので、
Rfの両端電圧はほとんど0と近似できます。
5Vi-0.5を思いつくコツはありますか。
まあこれはただの一次関数の式を求める、ということで。
差動アンプのデメリットはあるのか。
あえていえば、入力インピーダンスが、2つの入力で
異なる、というところでしょうか。
差動アンプでR4/R3=R2/R1と近似するのはどうしてですか。
近似ではなく、そのようにおいた回路を使うことが多い、ということです。
オペアンプの存在意義を教えてください。
存在意義・・・禅問答のようで、なかなか難しい問題ですね。
このような性質を持つオペアンプというものを考えると、
いろいろと便利な使い方ができる、というところでしょうか。
今後、2つ以上のオペアンプが接続したものを扱いますか。
ちょくちょく出てくるかと思います。
授業の内容はアカンサスシステムに出さないのですか。
あれ、「電子回路第1及び演習」に載っているはずですよ。
電圧電流コンバータはどのようなところで使われていますか。
たとえばフォトダイオードは、あたった光に比例した電流が流れますが、
その電流を電圧に換算して、あたった光の強さを求める
光センサの回路で使われます。
●感想
新しいことが多すぎて覚え切れません。
進みすぎて頭がついていかないです。
後半はついていけなかったので復習したいと思います。
回路設計が難しくて分かりません。
差動アンプの入出力の式など、導出過程が一部分からなかったが、webの講義資料で復習しておきたいです。
加算回路は分かりましたが、減算回路は最後がよく分からなかったです。
ボルテージフォロワの出力インピーダンスが難しいです。
ボルテージフォロワは初めて聞いたので理解しにくかったです。
がんばって復習をしてください。
↓のように、第2回〜第3回は、今後ずっとの基礎となるところです。
やはり今までの講義を理解しないと厳しいでしょうか。
まずは第2回のところは、必ず完全に理解しておくべきです。
そして第3回は、加算回路と差動アンプも、完全に理解しておくべきです。
これらは、今後学ぶことの根本的な基礎となります。
問9が分かりづらかったです。
練習問題1.9、のことですかね。
これはなかなか込み入っている問題ですので、
結果を見てみてなるほど、と理解してもらえれば十分かと思います。
ノイズ電圧を与えているのに、出力電圧はノイズを与えていない時と同じなのが不思議でした。
差動アンプで受ける差動伝送のところの話ですね。
2つの入力に同じように加わるノイズは、式のとおり、引かれて、
出力には出てこないのがこの差動伝送のメリットです。
どの式の値が0になって近似できるかが難しかったです。
ああ、なるほど、それは慣れないと、また、具体的な抵抗などの値が
感覚的にわからないと、ちょっとつかみづらいかもしれませんね。
とりあえずは講義で扱ったものに関しては、
そのような近似をしてもらえればOKです。
公式が多くて大変だけど、逆に公式を活用できるので便利かもしれません。
あまり公式を暗記をする必要はありませんが、
講義中にもお話したように、少なくとも反転アンプと非反転アンプは、
導出過程を完全に理解して覚えておいた方が、
あとあと使うことが多いので、よいと思います。
それ以外の関係式(公式)は、特に暗記をする必要はないと思います。
それが、情報システムにおける電子回路の接し方、だと私は考えています。
オペアンプの語源の解説ありがとうございました。様々な回路があるんだなと感心しました。
前の範囲が今日理解できてよかったです。
今日の演習は理解できました。
それはよかったです。
●要望
黒板の字をもう少し大きく太くして欲しいです。
なるべく大きく書くようにはしていますが、白板のサイズから
限界もありますので、視力に自信がない人は、なるべく前の方へ
座るようにしてください。
青ペンは見にくいです。
青はインクがうすいペンばかりでした。
交換してもらうように依頼をしておきます。
エアコンが効きすぎて寒かったです。
ちょっとここまでは気がまわりませんので、
各自で調整してください。
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