第5回分

Gの決め方が分かりませんでした。

サーレン・キー型2次LPFのG、のことですかね。 これはなかなか計算が面倒ですが、各R, Cの電流・電圧を 適当に文字でおいていって、方程式をたてるのが順当かと思います。 興味のある人は、チャレンジしてみてください。

Gの特性には主にどんなものがあるのですか。

カットオフ周波数の前後でどう特性が変わるか、という意味では、 LPF/HPF/BPF、ですね。 通過域・遮断域でどのように変わるか、で、バタワース特性、 チェビシェフ特性などがあります。

作りたいLPFの、Gを決めた後のRとCの決め方に簡単な方法はありますか。

これは一般論はなさそうです。 地道にやりましょう。

|G|がω^nに反比例するということは極端な話、fに関係なく|G|が一定みたいなものも可能ですか。

できますね。 全通過フィルタ(All Pass Filter)、といいます。 (|G|は変わらなくても位相だけfとともに変わる)

1次のグラフで、fc=100[kHz]以降点線になっているのはどうしてですか。

ええと、これはどのグラフのことですかね。 板書で、ボーデ線図の復習をしていたところで描いたグラフ、でしょうか。

1次と2次フィルタではどこが違うのですか。傾きが2倍になるということですか。

ボーデ線図の|G|の遮断域(LPFではカットオフ周波数の右)での変化、 という意味では、そういうことになります。

2次フィルタがよく分からないですが、どう勉強したらいいですか。

前述のように、Gの求め方自体は、あまり気にしなくてかまいません。 Gの変化の様子(-40dB/decadeになる理由)は、よく理解をしておくと よいと思います。 あとは、Gが与えられ時の、R・Cの決定のやりかた(計算)、でしょうか。

2次フィルタでGを決めるとはどういうことですか。Vo/Viでいいのでは?

Vo/ViをR・Cの式として求める、というのが、 回路の特性式を求める、ということになりますが、 そのGが「どのような式になってほしいか(なるべきか)」は、 フィルタを使う側の希望としてでてきます。 それが、バタワース特性、チェビシェフ特性、など、 いろいろある、ということです。

2次フィルタの設計がよく分からなかったのですが、次回以降演習はありますか。

いえ、やりません。

どのような回路だと2次フィルタだと判断できるのですか。

これは一般論はないですね。 ボーデ線図を描いてみて判断、というところでしょうか。

どうやってn次の回路を作るんですか。

↑と同じように、作ってみてボーデ線図を描いてみたら 何次かわかる、というところでしょうか。

1次LPFを直列にn個繋げたものはn次フィルタと呼ぶのですか。

遮断域の特性(|G|の傾き)、という意味では、そういうことになります。

高次フィルタの式で、ω<<ωc の時 ω/ωc を無視しても良いのはなぜか。

ω/ωcが、1よりも十分小さいと近似できるから、です。

高次フィルタの仕組みが分かりません。

とりあえずは、講義で扱った2次サーレン・キー型の、 R・Cの決め方、のところだけできるようになってください。

高次フィルタの特性は何種類くらいあるのですか。

バタワース、チェビシェフ、ベッセルの他にはどのような変化の特性を持った2次フィルタがあるのか。

高次フィルタをもう少し知りたいです。

よく使うのは、講義で紹介した3種類、でしょうか。 そのほかには、逆チェビシェフ、連立チェビシェフ、楕円関数、などが 知られていいます。

特性の違いがよく分かりません。

バタワース、チェビシェフ、ベッセル特性が何なのかよく分かりません。

とりあえずはいまのところは気にしないでください。 興味のある人(気になる人)は、そのテの本を探してみましょう。

フィルタ特性が異なると実際の計算にどのような影響を与えるのでしょうか。

R・Cを決定する場合に、という意味でしょうか。 そうであれば、R・Cの値が変わってくる、ということですね

教科書の図1.26のオペアンプのIN+、IN-とホワイトボードのIN+、IN-が逆になっていましたが、どちらが正しいのでしょうか。

すいません、板書が間違っていました。 教科書の図が正しいです。

演習問題の解き方がよく分からない。

こればっかりは、場数をふんでいただくしか。

演習1.8のG=-R2/R1・1/(1+jωC1R2)について、ω=0として|G|=R2/R1=6[dB]としたのは何故ですか。

問題に、ゲイン=6db、と指定がありますが、このゲイン、というのは、 通過域(|G|がほぼ一定の領域)でのゲイン、のことです。 これは、ω<<ωcであれば、一定になりますが、一番計算しやすいところとして、 ω=0でのゲイン|G|=R2/R1を使って計算をしたのでした。

演習1.10の解の後半が分かりません。

演習1.10の最後に3次の構成だと答えを決定したところが分かりません。

まず1次特性で-20dB/decade、という傾きを、周波数が5倍で何dB下がるか、 に換算しています。 そして、フィルタがn次ならば、その傾きが、これのn倍になる、ということを 使って、それが50dB以下(つまり0dBから50dB以上下がる、ということなので、 -50dB以下、ということ)になるように、nを求めています。

カットオフ周波数とは何ですか。

第4回を熟読のこと。

より高い遮断特性が必要な場合とは、例えばどのような場合か。

カットしたい周波数の信号を、よりカットしたい、という意味ですね。 (学生実験なので、そのような場面に遭遇すると、よくわかるかと思います)

octaveとdecadeの2つで表示するのが分かりません。どちらかに統一しないのですか。

個人的には、decadeのほうをよく使うのですが、 一応、両方ならべて書くようにしています。 二つの書き方の違いを理解した上であれば、 自分が分かりやすいほうだけ、にしてもらってもかまいません。

全ての回路の型を覚えなくてはならないのでしょうか。

いえ、全て、である必要はありません。 講義中も何回も言っていますが、 反転アンプと非反転アンプだけは絶対覚えましょう。 それ以外は、回路の形や特性の式を覚える必要はありません。

試験では回路の図or式が与えられるという認識でよいですか。

↑の通り。

中間、期末試験はいつですか。

中間試験はありません。期末試験は通例どおりです。

テストは今日の類題が出るのでしょうか。

さあ・・・どうでしょう。

将来的には何に繋がる授業なのですか。

第1回を熟読のこと。

●感想

あんな大胆な近似をしてもよいのか気になりました。

そうですね、なれないと気分が悪いかもしれませんが、 ωやfが、10倍・100倍、という幅で変化するときの特性の変化を 考えていますので、あれぐらいの大胆さでよい、という 理解でよいと思います。

いざ教科書を見ずにゲインの式を作ろうとしたらできませんでした。家でやり直してみますが、出来なかったら質問に行くのでお願いします。

もちろん、どうぞ。

分かったつもりでいたが、演習問題を実際にやると全然出来なかったので、まだまだ勉強すべきだと思いました。

授業である以上、問題が解けないとダメだと悟った。解けない…

問題を読んで、何を求めればよいのかすぐに分かりません。復習不足だろうと思います。

2次フィルタのところも忘れているのでしっかり復習したい。

フィルタは特性の変化が大きくて難しいです。

さらに難しくなってきたので、頑張ろうと思いました。

2次以上の考え方がいまいち掴めませんでした。

ゲインやフィルタなどの言葉の概念が掴みにくかったです。

復習のおかげで前回の内容は分かってきてよかったですが、新しい内容はまた分かりにくかったです。

まだ間に合いますので、復習を。 こればかりは、みなさん自身の努力以外にはどうしようもありません。

特に分からないところは無かったです。

前回の復習がほとんどでしたが、おかげで大変よく理解できました。

今日は演習もやれて復習になったし良かったです。今日くらいのペースがいいです。

それはよかったです。

なんとなく理解できました。覚えるパターンが多いなと思います。

特に暗記は必要ないのですが、 新しく出てくる用語・概念は多いかもしれませんね。 少なくとも、これは絶対覚えるように、と言った以外の 回路図や式は、暗記は必要ない、という理解でよいと思います。

dB表記が絡むからだと思いますが、logの計算はただの高校数学だと思うので、そのようなことに時間を割くのは個人的にはあまり頂けないです。つまり、a1とb1は定数なのですね?

前半のご指摘は、講義のレベルの設定で、なかなか悩ましいところです。 ↑のように、よくわかったという感想と、さっぱりわからんという感想が 半々程度ですので、現状ぐらいでよいのかな、と考えています。 ある程度はお付き合いください。

●要望

マジックの字を太く濃くできませんか。

なるべくインクの濃いペンをつかっているのですが、 元がいかんとも・・・事務に要望を出しておきます。

教科書の問題をもう少し説明して欲しいです。

これは悩ましいところですね。 皆さん自身での復習と、その上での質問、に期待します。
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