第13回分
差動アンプに出てきた2R_Eは、R_Eでもよいのではないか。
まあそうなのですが、もとのIEをREに置き換えると、半分の等価回路では2REになります。
差動アンプのV_CM=0のときに、2つの電流源を1つにするところが分かりません。
差動アンプの小信号等価回路で、電流の向きが逆だから片側半分だけ考えればよいというのが分かりません。
小信号等価回路で、左右対称より半分にして考えられるというのは何故か。
1つにできる、のではなく、同じものが2つあることになるので、
半分だけ考える、ということです。
電流源が半分になったり、抵抗を消したりできるのは何故か。
電源を消したり、抵抗に置き換えたりするところは、なぜそのように近似するのか。
近似のタイミングがよく分かりません。
r_o=∞などの近似は毎回行ってもいいのか。
電流源は↑のとおりです。抵抗は、例えばroなどは実際には非常に大きいので、
計算の便宜上、という意味もあります。
なかなか自分では判断できないと思うので、与えられた近似方法を使ってください。
差動アンプのV_CMとV_dがどちらも0でない場合はどうなるのか。
V1, V2はVCMとVdの線形結合で表せますので、voがVCM, Vdの線形関数であることから、
VCM, Vdそれぞれに対する係数をかけてVoが決まることになります。
差動アンプにカレントミラーを使う利点は何か。
講義では時間がなくて省略しましたが、抵抗負荷の差動アンプでは、
電源電圧が制限となって、あまり利得を大きくできません。
カレントミラー負荷であれば、その制限なく、利得を大きくすることができます。
興味がある人は、講義資料や教科書を参照してください。
例えば逆に差動アンプの入力側にカレント・ミラーを取り付けると何か意味はあるのか。
あまりなさそうですねえ。
差動アンプ以外で、カレント・ミラーを用いたオペアンプの回路はあるのか。
カレント・ミラー回路は主に何に使われるのか。
オペアンプの回路、というか、電子回路では非常によく使う回路です。
具体的には、電流限は、ほとんどカレントミラーで作ります。
カレントミラーの電流の入出力の値が近くなるのは、ボルテージ・フォロワと似ているが、同じような目的で使うのか。
たしかにそういう考え方もできますが、現実的には
ほとんど↑のように電流限として使います。
差動アンプやカレント・ミラーはオペアンプの中身ということか。もしそうなら、今まで回路の値(AやG)はオペアンプの種類によって変わらないのか。
いえ、差動アンプやカレントミラーを構成するトランジスタの特性(等価回路の
gmなど)が違うので、そこからもオペアンプの個性がでてきます。
カレント・ミラーで与えられた電流とはI_INであるのか。
そのとおりです。
CMRRとは何のことか。
第7回参照。
CMRR=1/(1+2g_m*R_E)と板書にあったが、CMRR=1+2g_m*R_Eではないのか。
おっと、ほんとでした。失礼しました。教科書や講義資料の式が正しいです。
「v_oをエミッタ接地などで増幅+位相補償」の意味がわかりません。
実際のオペアンプでは、さらに利得を大きくするのと、負荷に対して
電流をたくさん流すことができるように、さらにvoをエミッタ設置などの
増幅器につなぎ、さらに第9回でやったような安定性を確保するために
位相補償をかけるのが一般的です。
エミッタ接地回路と同じ考え方をするというのが分かりません。
エミッタ接地回路の小信号等価回路とほとんど同じになるので、
似たような考え方を使えばよいでしょう、ということです。
「天下り的に」とはどういうことか。
どうしてこの式/回路が出てくるんだろう?ということは、気にせず、
それが与えられたものとして考えてください、という意味です。
r_o2//r_o4=r_o2*r_o4/(r_o2+r_o4)でよいか。
そういうことです。
V_dとv_dの違いが分かりません。
大文字は直流(定数)成分、小文字は交流(変化)成分です。
npnとpnpは同じ結果になりますよね?
小信号等価回路の電流源の向きが逆になります。
オペアンプの内部回路を考える上で、いろんな定義をしたが、その妥当性が分かりません。
まあ、結果から見返してみて、ああいうことをやっていたので、
たしかにこういう結果が出てきたなあ、ぐらいの理解でよいです。
アーリー効果の誤差は指示があったときのみ考慮すればいいのか。
まあそう考えてもらって構いません。
●感想
p.175の5.29式の下の行の作動アンプは誤字ですね。
おや?そうですね。
ミラーの意味が分かってよかったです。
それはよかったです。
範囲が多すぎて大変です。
これでもだいぶしぼっているんですけどね・・・
来年は、もう少し絞ってみたいと思います。
●要望
覚えておくべき重要な式は赤などで書いて欲しいです。
口頭で何度も言っているので、それぐらいは自分でやってください。
●試験に関して
手書きノートは板書のみ可ですか。
いえ、自分で書いたメモなどもOKです。
つまり、自分で作ったものならカンペOK、ということです。
バインダーに他の科目のノートやプリントがある場合、取り除くべきか。
いえ、そのままでいいですよ。
証明のような問題はありますか。
さあどうでしょう。
関数電卓は持ち込み可ですか。
いえ、だめです。
(したがって、関数電卓を使わないとできない/非常に時間がかかるような
問題は出しません)
テストは返却されるのか。
その予定です。
試験以外にレポートは無いのか。
今年はありませんでした。
昨年のテストの平均点はいくつですか。
カリキュラムが変わっているので、今回が最初です。
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