北九州学術研究都市の共同研究センターのクリーンルーム †
- 北九州学術研究都市の共同研究センターのクリーンルームを利用してLSIをゼロから作れる。
- 料金は、基本的に利用時間の従量制(大学との共同研究などだと半額ぐらいになる)。ウエハ(2 or 4inch)や薬品の代金、作業を教えてもらう指導料も、そこに含まれる。
- だいたい2umくらいまでは加工できる。(電源は5Vが標準)
- 一通り製造工程をながすと2週間程度かかる。
- 費用の目安は、大学との共同研究で80万円くらい。ただし6種類のチップをまとめてつくれるので、相乗りして割り勘にする、という手もある。
- 製造工程の作業を、業者(A-LSIなど)に依頼することも、場合によっては可能。
- マスクを製造する装置もあるが、2umぐらいの加工はできない。そのため、2umくらいの加工が必要ならば、マスク製造のみ外注(12万円くらい)しないといけない。
利点 †
- クリーンルームで、文字通りゼロからLSIをつくれる。ウエハからチップへの切り出し、ワイヤボンディングまで自分でできる。
- 業者さんを介して、一部の作業を代行してもらうことも可能。
欠点 †
- 「1回つくったらいくら」というのが計算しにくい
- 設計CADは自前で用意しないといけない
- 原則として現地で作業する(=拘束時間が結構長い)
- 製造工程が手作業のため、特性が結構ばらつく。極端な話、失敗することもある。
フェニテックセミコンダクタ社の試作シャトル †
- フェニテックセミコンダクタの試作シャトルサービス。
- 設計データを渡して、チップの形で納品される。必要ならばパッケージに入れるまで頼める。
- 費用は、小チップ(1.8mm)で20万円(大学との共同研究の場合。ベアチップなら15万円くらい)?40万円程度。
- 0.6um、電源5V
利点 †
- P板.comのように、設計だけすれば、あとは製造をまるまる外注できる
欠点 †
海外の試作サービス †
MOSIS(米国)やTSMC(台湾)の試作サービスを国内から発注可能。日本からだとシリコンソーシアム(株)が窓口で発注できる。
利点 †
- けっこう微細なLSIもつくれる(45nmとか)。
- 個人でも(原理的には)発注できる
欠点 †
- かなり高価(安くても100万円オーダー)。
- 設計ルールのNDA(秘密保持契約)が厳しい。
- 設計CADは自前で用意しないといけない。
VDEC †
国内の大学・高専関係者であれば、VDECの利用ができる。
利点 †
- 大学・高専関係者であれば、Cadence, Synopsys等の最新の設計CADが無料で利用できる。
- 試作費用が比較的安価(0.8umで10万円弱ぐらいから)
欠点 †
ミニマルファブ †
小ロットのLSI製造装置・CADを開発しているプロジェクトのミニマルファブで開発中の製造装置・CADが使えるようになれば、FabLab?やホームセンター、町工場にLSI製造装置が導入できそうな感じで、まさにMaker向けのLSIが具現化できそう。ただし実用化はもう少し先の模様。