第2回分
■増幅器について
増幅率が、良い近似ではない時に、うまく増幅できない理由を知りたい。
詳しくは第7回あたりで扱いますが、オペアンプの増幅率が有限の場合の
式を導くと、よくわかるかと思います。
授業中の減算増幅器の計算が間違っているような気がする。板書では、Vo=R2/R1*(V1-V2)になっていたが、-R2/R1(V1-V2)ではないか?
R2/R1(V1-V')=V'-Vo → Vo=(R2/R1)*V1-{(R1+R2)/R1}*V' で、Voのマイナスが消えているのはなぜか?
ご指摘の通りです。大変失礼いたしました。
(Webのほうは修正してあります)
先週の板書と比較して、非反転増幅器のプラスマイナスが、逆になっている気がしましたが、どちらでもよいのか?
あれ?もしかして描き間違えましたかね?
こちらの第1回の資料に載っている
非反転増幅器が正しい回路です。
加算増幅器で、Voにマイナスがつくところが理解できなかった。
まあ特性を求めてみるとそうなる、ということですね。
増幅器のVoがゼロになることに意味はあるのか。
Vi=0になるときはありますから、それに応じてVo=0になることもある、
という理解でよいのではないdしょうか。
反転増幅器、非反転増幅器、加算増幅器、減算増幅器以外にも名称のついた増幅器はあるのか?
ええ、それはもう・・・
加算増幅器と減算増幅器の意味は?
2つの入力電圧を加算/減算(&増幅)したものを出力として出す回路、
という意味ですね。
減算増幅器の応用例を教えて下さい。
2つの入力に同じようにのっているノイズ成分(同相成分と呼びます)を
除去して、欲しい信号だけを取り出すときに、よく使います。
例えば、いろいろな信号を計測すると、ハムノイズと呼ばれる、
交流100V(金沢では60Hz)が由来のノイズが観測されることが多いのですが、
それを除去するために使います。
加算増幅器などの回路図は覚えるべきか?
いえ、暗記する必要はないと思います。
ただ、反転・非反転あたりまでは、よく出てくるので、
そのうち覚えてしまうのではないかと思います。
■インピーダンスについて
入出力インピーダンスは抵抗(内部抵抗)と考えて良いか?
その理解でよいと思います。
入出力インピーダンスの持つ意味が知りたい。
その回路がつながっている(入力側or出力側)先の回路に及ぼす影響、
と考えるとよいと思います。
つまり、例えば入力インピーダンスであれば、
入力側につながる回路(信号源)が、どれぐらいの電流を流さないと
いけないか(逆に言えば、信号源が、どれぐらいの電流を
流す能力がある必要があるか)、を知る指標といえます。
出力インピーダンスZoは、出力のところにあるインピーダンスと考えればいいか?
その理解でよいと思います。
実際にインピーダンスが、0か無限大というような値になるのか?または、近い値になるのか?
理想的には0や∞、ということですね。
現実(実際の回路)では、それに近い値、となります。
詳しくは第6回あたりでみていきましょう。
出力インピーダンスは、Vo=AVi(Aは任意)で表されるので、Voは常にゼロになるのでしょうか?
いえ、そうではありません。
Vi=0とするので、回路の本来の出力はゼロとなる(ものが多い)わけですが、
それに余分な抵抗成分がついている場合が多いので、
それが出力インピーダンスに効いてきます。
インピーダンスの求め方が分かりません。
ぜひ復習を。
反転増幅器の出力インピーダンスを求める際に、r=0と近似しているのはなぜか?
ちょっと分かりにくかったかと思い、rをおいた回路を考え、
それを0(理想的には)として求めてみました。
わかりにくければ、気にしなくてかまいません。
反転増幅器のZo=0になる理由が分からなかった。r!=0の時は、Zo!=0なのか?
そういうことですね。
反転増幅器の出力インピーダンスについて、Ioはどのような値をとるのか。Ioがゼロだったら、Zo=0にならないと思う。Ioが無限大に発散するということか。
Ioは、Voに応じたゼロではない値となりますので、反転増幅器ではZo=0となります。
非反転増幅器の入力インピーダンスが無限大になる理由が分からない。
ぜひ復習を。
ポイントは、理想オペアンプの入力に電流が流れない、というところです。
非反転増幅器で、Zi=無限大、Zo=0ということが、どのような利点をもたらすのか?
先週のボルテージフォロアの話、とまったく同じで、
入力側からは電流を流す必要がなく、
出力側へは、負荷に応じて、好きなだけ電流を流すことができることになります。
■その他
演習を通して疑問点がよく理解できた。
それはよかったです。
分圧がまだよく分からないので、オームの法則からやっても大丈夫なのでしょうか?
はい、自分のやりやすい方法でよいと思います。
増幅器の計算で出た値は、実際の機器での値と比べてどれくらい誤差があるのか?
それは第6回〜第7回でみていくことにしましょう。
加算増幅器は、ミキサーに使われると言われたが、マイクが2つあって、その2つから別々の音が出るのに、電圧をあわせてしまっていいのか気になった。
不思議なものですが、2つの電圧を足したものをスピーカにつなぐと、
2つのマイクの音が混ざって聞こえるんですね。
VCVSはどのように用いられているか?
まずは、オペアンプの近似、でしょうか。
求めたいVoを導き出すためには、どのような手順で回路を設計するのか知りたい。
それはなかなか難しい問題ですね。
ある程度は、反転や非反転などの定番の回路がありますから、
ほしい特性に似ているものを探す、というところでしょうか。
授業の演習を増やして欲しい。
できるだけ、奇数回のときにも、演習っぽいものを入れるようにしたいと思います。
情報回路第1を受けていないので、PSpiceを使用するのが不安です。
チュートリアルもあります(リンクを張ってあります)ので、
がんばってみてください。
もし不明な点などあれば、質問にどうぞ。
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