第2回: オペアンプ(その1)の演習

ナレータ・ノレータの使い方


先週紹介した、ナレータ・ノレータを使って、 反転増幅器を考えてみることにしましょう。

オペアンプのナレータ・ノレータを使った等価回路を使うと、 反転増幅器は図の上のようになり、 これを描きなおすと図の下のようになります。

この図を使って考えると、まずナレータの両端の電圧が0Vで あることから、I1=Vi/R1が求められ、 ナレータには電流が流れませんから、このI1がそのままR2へ 流れます。 そしてR2の両端の電圧が、オームの法則からI1・R2になりますが、 ノレータの性質から、Voは任意で決めてよいので、 Vo=-(R2/R1)Vi、が求められます。

[演習] 非反転増幅器のナレータ・ノレータをつかった等価回路を 描き、その入出力特性を求めてみましょう。

(解: 等価回路は略、Vo = (1 + R1/R2)Vi)

加算増幅器

[演習] 次のような回路の入力V1, V2と出力Voとの関係を 求めてみましょう。 (この回路は加算増幅器と呼ばれます)

また入力が2つ以上の場合も、同様に求めてみましょう。

(解: Vo = - {(R1/R)V1 + (R2/R)V2}, 3つの場合はVo = -{(R1/R)V1 + (R2/R)V2 + (R3/R)V3}など)

反転・非反転増幅回路の入力・出力インピーダンス


回路には、一般に入力と出力があるわけですが、 入力に加える電圧と電流の比のことを 入力インピーダンス Ziと呼びます。 つまり、信号を与える側からみた、この回路の「抵抗」のようなもの、 というわけです。

同様に、出力にとっての電圧と電流の比のことを 出力インピーダンス Zoと呼びます。 ただし出力は、入力の値によって変わるため、 「入力を0Vとしたときの出力」で考えること、にします。

[演習] 反転増幅器・非反転増幅器の入力インピーダンスZiと 出力インピーダンスZoを求めてみましょう。
(解: 反転増幅器Zi=R1, Zo=R2Zo=0、非反転増幅器Zi=∞, Zo=R1Zo=0)


この回のソボクな疑問集
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