インタラクション2024を聴講しました

M1の白谷です。

3月6日から8日にかけて、東京の一橋記念講堂で行われたインタラクション2024を聴講してきました。今回は発表者ではないので、見ていて気になった発表をいくつか紹介します。


1つ目は、7日に発表されていたTranstiffです。これは棒の先端付近に硬軟変化関節を備えたもので、デモではタブレットのタッチペンとして体験させていただきました。

硬さが変わるため、ペンのようにも筆のようにもなる面白いデバイスでした。固いタッチペンは普及していますが、筆のような柔軟なタッチペンは見かけたことがなく、体験してみても不思議な感覚でした。

2つ目は、8日に発表されていたTaste Colorizerです。これは映像から物体検出AIで飲食物を検知し、GPT4-Visionで味を推定した上でその味の液体を出力するというものです。単に味を出力するだけでなく、味の推定結果を映像に載せて保存することで、映像上の飲食物をタッチするとその味が出るというギミックが特徴的だと感じました。

AIを使うため、多くの具材を含む食品や、品種の微妙な違いを再現することは難しいそうですが、今後学習が進むとその課題も解決する可能性を感じました。

3つ目は「 ChatGPTを利用したプログラムの翻訳による プログラミング学習手法の提案」というポスター発表です。

これはプログラミングを苦手とする学生に、C#のコードを日本語に翻訳して提示してみるというものです。プログラミング言語の関数名や変数名は基本的に英単語を基にしていますが、そのせいで日本語話者にとっては関数・変数名→英語→日本語という翻訳を余儀なくされ、英語が苦手なためにプログラミングも苦手とする学生がいるというのが背景にあり、関数名や変数名を日本語にすれば解決するのではないか、という提案でした。

翻訳が一定しないためコーディングには向かないとのことでしたが、初学者にサンプルコードを読ませる時には有効だったそうです。プログラミング言語も言語なので、疎かにされがちだが本来は読解の講義が必要だ、とおっしゃられていたのが印象的でした。

今回の聴講を通じて改めて研究分野の幅広さを感じ、刺激になりました。聴講の機会を与えてくださった先生に感謝いたします。


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