こんにちは.修士1年の小杉です.
2025/06/01開催の技術書典18 オフラインイベント(会場は池袋サンシャインシティ)に,出展者として参加しました.今回はその報告をしていきたいと思います.
技術書典では,出展者それぞれがオリジナルの技術書をブースにて販売します.今回私は「CPUとコンパイラを自作しながら一貫して理解するSWとHW」という技術書を販売しました.この本の内容は,題名の通り,CPUとコンパイラを両方作ることで,ソフトウェアとハードウェアを一貫して理解することを試みるというものです.

上の写真は,私たちのサークルの出展ブースを写したものです.左側の緑色の本が私の技術書で,右側のものが今回一緒に出展した秋田先生の技術書です.
今回私は紙の技術書を50冊印刷し,1000円で販売しました.電子版(pdf版)も同時に800円で販売しました.内容がかなりニッチなものなので,買ってくれる人がいるのかとかなり不安だったのですが,いざ始まってみると,思っていた以上に反響があり,たくさんの方に買っていただくことができました.

意外だと感じたのは,買っていただいた方は若い世代が多かったということです.若い世代にとってはハードウェアよりもソフトウェアの方がトレンドで,CPUやコンパイラなどの低レイヤの話はあまり興味をひかないのではと思っていたからです.しかし,実際には本を手に取りながら,熱心に質問してくださる方が非常に多く,低レイヤに興味のある若い世代は一定数いることを実感しました.
50冊あった紙の技術書は,イベント終了の1時間前に売り切れてしまいました.売り切れる際に,最後の一冊も売ってしまうという痛恨のミスをしました.最後の一冊を売ってしまうと,見本がないという状況になるため,これ以上売れなくなってしまいます.今回は,PCの画面で電子版のデータを見せたり,先生のタブレットをお借りして,手に取って読める環境をなんとか整えて対応しました.反省点として受け止め,次回(機会があれば)は見本を残しておくようにします!
技術書典18では,私がCPUとコンパイラを作成する上で得られた知見を広めることができたと同時に,低レイヤに興味のある若い世代が一定数いることを知ることができました.また,他のサークルでは,自作CPUやFPGA回路設計などの低レイヤの分野で技術書を出しているところも数多くあり,刺激的でした.お客さんや,他のブースの方々と交流して得られた知識,感じたことなどは今後の研究活動に活かしていきたいと思います.