こんにちは。先導学類の古川です。
情報処理学会のインタラクション2026に参加し、インタラクティブ発表を行いました。
会場には触覚インタフェース、VR、センシング、AIなどさまざまな研究が集まっており、装置の面白さだけでなく、実験の設計や評価の取り方まで含めて多様な研究を見ることができました。
今回自分は、生理状態の提示方法に関する研究を発表しました。心拍変動をもとに膨張・収縮するフグ型インターフェースを用い、生理状態を数値ではなく身体的な変化として提示する試みです。
会場で話していて印象に残ったのは、「それって自分の心に手を当てて考えるのと同じでは?」という指摘でした。確かにそういう側面もあると思います。ただ、自分としては外在化することでわずかに距離が生まれ、少し客観視できるのではないかと考えています。このあたりはまだ整理が必要で、今後もう少し検討していきたい部分です。
会場では、インタフェースの面白さだけでなく、特に実験方法や評価方法に注目して見て回りました。同じようにセンサを使った研究でも、実験設計の作り方によって見えてくるものがかなり違うと感じました。条件の切り方や評価指標の選び方、ユーザスタディの回し方など、説得力のある研究はこのあたりが丁寧に設計されている印象でした。
IMUを使った推定系の研究も多く発表されていました。IMUはセンサが安価で扱いやすく、回帰モデルも比較的組みやすいため、実験を回しながら収束させていくタイプの研究には向いているのだろうと感じました。
個人的に印象に残った研究として、飲み物を飲むときの喉頭部の皮膚表面温度の変化から摂取量や食味認知を推定する研究がありました。嚥下動作に着目している点が面白く、さらに温度提示によって食味の認知が変化するという結果もあり、感覚提示が認知に与える影響の面白さを感じました。
今回のインタラクションは、装置そのものというより、実験設計や評価の作り方など、研究の作り方そのものを考えるよい機会になりました。(古川)