MakeLSI: よくあるギモン(FAQ)

(2015/8/3:akita11)とりあえず作りました。適宜、追記お願いします。(お名前を付記していただけるとよいです)

LSIって何ですか?

大規模集積回路(Large Scale Integration)の略で、半導体結晶(多くはシリコン、Si)に電子回路を作り込んだものです。(akita11)

LSIはどこにありますか?

ほぼあらゆる電子機器の中にあります(電気で動くもので、入っていないものを探す方が難しいくらい)。電子機器の中の基板の上に載っている、黒い四角い形状のものが多いです。この黒い四角いものはパッケージで、その中に電子回路が作り込まれたLSI本体があります(ふつうは見えない)。(akita11)

MakeLSI:とは何ですか?

そのようなLSIを、自分でほしいものを作れるようになってみよう、という試みです。 もちろん現状では、例えばまともにつくると1000万円以上かかったり、設計ツールが1億円したり、複雑な回路設計が必要、など、なかなか手が出るものではありません。 しかし、現状でも、簡単なものであれば、フリーで使える設計ツールを使い、数万円〜10万円程度の、個人でもなんとかならない程度の費用で、LSIをつくる道筋がなくはありません。 MakeLSI:は、そのような道筋をつくり、その上で、いろいろな人が、自分がほしい機能のLSIを自由につくれる世界を目指しています。

言い換えると、そのような世界では、ちょうどいまはプリント基板を誰でも作るように、当たり前のようにLSIをつくるようになりますから、わざわざMakeLSI:というほどでもありません。つまり将来的には「当たり前になって透明になる」のが究極の目的といえます。(akita11)

LSIを自分でつくると、何ができますか?

  • 例えば、光や容量、化学物質などのセンサ(と、それに必要な増幅回路など)を、自分のほしい仕様でつくることができます。(akita11)
  • 例えば、マイコンのコアに、自分の必要な周辺回路のみを載せた、カスタム仕様のマイコンも(原理的には)つくることができます。(akita11)
  • 例えば、プロジェクタのDLPミラーのアレイ(と、その駆動回路)のような、いわゆるMEMS構造も、(原理的には)つくることができます。(akita11)
  • 例えば、光の波長オーダーの配線パターンを使って、回折格子をつくることができます。(そしてMEMS構造にして加える電圧で光学特性を変えたり)(akita11)
  • 例えば、顕微鏡でしか見えないくらいの、小さな絵を描くことができます。(akita11)
  • 例えば、Lチカしかしない、「もったいない使い方」もできます。(akita11)
  • 例えば、世界に1つしかない、自分だけのピュアアナログのギターエフェクタなんてものを作れます。(森山)
  • 例えば、半導体ベンダーが古いICを突然discon(生産中止)しても、代替品を作ることができます。ウデがあればですが。(森山)

市販の部品(LSI)を買ってくるのでは、だめですか?

もちろん市販の部品で、ほしい機能のものがあれば、それを使う方がいいです。 市販の部品ではほしい機能が実現できないときこそ、マイLSIの出番です。(akita11)

まずは簡単なものを作ってみたいのですが、どこから始めれば?

まずはトランジスタ1個か、ディジタル回路のインバータ(NOTゲート)の設計から始めると、 だいたいの勝手がわかると思います。 チュートリアルがありますので、ご利用ください。 また困ったことなども、どしどしメーリングリストで質問していただいて、ノウハウを蓄積していきましょう。 もし高周波回路やアナログ回路など、具体的につくりたいものがある場合は、その方面の教科書や専門書、場合によってはトラ技などの雑誌記事を参照されるとよいと思いますし、そのような情報源の情報も、ぜひメーリングリストで共有してください。(akita11)

おいくらくらいかかるのですか?

今回(2015年8月)の試作は、研究用の試作を使いますので、みなさんの費用負担はゼロです。 将来的には、産総研ミニマルファブのような、小ロットLSI製造装置を使った、LSI試作代行サービスが始まって、数万円で、まさに「オレIC」が作れるようになる時代が、あと5年くらいでくるはずです。(akita11)

オリジナルなマイコンをつくってみたいですが、どこからはじめれば?

マイコンは、なかなか手強いですが、例えばopencores.orgにあるフリーのHDL(VerilogHDLなどのハードウエア記述言語)記述されたCPUや、ARMのCortex-M0であれば、条件つきですがHDL記述されたものを入手することができます。それらを使って論理合成→配置配線、という流れで設計するのが現実的です。 ただ現状では、MakeLSI:の中では、このようなHDL→LSIへの設計のためのツールが整備されていません。各段階のツールは、探せばいろいろフリーのものがあるので、それらを組み合わせて、設計フローを構築するところから、始める人がいるといいな、と思います。(akita11)

ASICでいいのでは?

ASIC (Application Specific IC: 特定用途IC)は、たしかに自分仕様のカスタムの「オレIC」です。しかし現状で、個人でASICを小ロット(数個)で作るのは、費用面や設計ツール面から、とても現実的ではありません。つまり小ロットで現実的なコストで作る製造技術と、設計回路の規模・内容に応じた(個人で使える)設計ツールのセット、が必要不可欠ですが、現状ではいずれもありません。 それでも探せば現実的な解があり、それをつくって伸ばしていこう、というのが、MakeLSI:です。(akita11)

FPGAでいいのでは?

「オレIC」であれば、アナログ回路やセンサ回路・MEMSなどのアクチュエータ回路を同一チップに混載することや、不純物濃度などを変えてトランジスタの特性を変えるなどのことが、(原理上は)可能です。これらはFPGAやマイコンではできないことです。 逆に言うと、このような用途でなければ、「わざわざオレIC」は、(興味の対象としての意味以外では)あまり意味はありません。(akita11)

ミニマルファブとは何ですか?

産総研で研究開発が進んでいる、小ロットのLSI製造装置です。具体的には1cm程度の小さなウエハに、マスクレス露光や局所クリーン化などの技術を組み合わせて、小ロット多品種のLSI製造を可能とするもので、あと5年〜10年ぐらいで実用化される見込みで、すでに一部の装置は販売もはじまっています。 将来的には、これらの装置をもち、カスタムLSIの製造を受注する、プリント基板製造工場のようなサービスが現れることを期待しています。(akita11)

BLEなどの無線LSIはつくれますか?

原理的には可能ですが、マイコンやFlashメモリ、無線通信LSIのように、汎用品で、規格にそったもので、かつ実現に比較的先端の微細加工プロセスが必要なものは、自作には向いていないと思います。そのようなものは汎用品としてチップのまま製品を買って、それと自作LSIでしかできない機能のチップとを1つのパッケージにおさめるSiPなどの技術で1つのLSIパッケージに入れる、のが現実的かと思います。(akita11)

私はプロ(or 経験者)なのですが、ここで何かできることはありますか?

ぜひお持ちの知見や経験を、皆の知識・経験の進展に生かしていただけるとありがたいです。例えばMLでの素朴な疑問に答えていただいたり、こちらのWiKi?の記述の充実をお手伝いいただけるとありがたいです。


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Last-modified: 2015-08-29 (土) 09:13:08 (1425d)