MFT2020に参加しました

B4の粟津です。

10/3(土)〜10/4(日)に東京ビックサイトで開催されたMaker Faire Tokyo2020に参加しました。

(左)東京ビッグサイト/(右)MFT2020看板

今回、秋田先生の出展のお手伝いとして、研究室からM1の大河さんと私が参加しました。

「自作RISC-VチップLチカとその設計ツール」@MakeLSI:
makezine.jp/event/makers-mft2020/m0189/

しかし、私はLSIについて詳しく説明できないので、主に他の出展を見に行き、勉強してきました。

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特に印象的だった展示は以下の3つです。

1.「En attendant Godot」@Combustion in cage
makezine.jp/event/makers-mft2020/m0010/
・扉を任意の鍵を使って開けると、その鍵に応じた光や音がこぼれ出ていた。
・鍵は先端部分がそれぞれ異なっていた。
・チラ見せすることで、光の色や音から扉の向こうを想像することができた。

2.「Boundary Cubic」@Boundary Cubic
makezine.jp/event/makers-mft2020/m0120/
【Egg lamp】
・卵型の外枠を自由に割って、外形や光の差し込み具合を調節できる。
【Boundary Cubic】
・本物のチョコで3Dプリントしていた。

3.「ピアノ演奏可視化装置”Bright Note”」@West Gate Laboratory
makezine.jp/event/makers-mft2020/m0090/
・鳴らした音の場所から下から上へと、光のラインが上っていった。
・四隅や、上下部分の配線が隠されていた。
・半透明な板を挟むことでぼやけた光となり、見やすかった。
・トリルや連打、音階が上がったり下がったりするときの光の流れがとても綺麗だった。
・リアル音ゲーのようだった。

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次に、2日間にお会いできた人について紹介します。

  1. 佐藤さん
    佐藤さんは、秋田先生の出展のお手伝いとして参加していた方です。私が『メディアアート』に興味があると言うと、佐藤さんはいろいろな出展に連れて行ってくれました。わからないところがあると、わかりやすく説明してくれました。2日間お世話になりました!ありがとうございました!

2.高須さん
高須さんは、昨年、IVRCを勧めてくれた方です。電子工作を始めるきっかけとなった一言だったので、そのときのお礼をお伝えできました。ありがとうございました!

3.白井さん
白井さんは、いつもオンラインで相談に乗っていただいている方です。 初めてオフラインでお会いすることができました。ありがとうございました!

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前乗りも合わせて3日間、とても有意義な時間でした。このような機会を与えてくれた秋田先生、LSIについてたくさん教えてくれた大河さん、 本当にお世話になりました!ありがとうございました!お疲れ様でした。

(左から)大河さん/佐藤さん/粟津/秋田先生

10/3-4 Maker Faire Tokyo 2020に行ってきました

こんにちは。初投稿、M1の大河です。10/3(土)~10/4(日)の2日間で東京ビックサイトで開催されたMaker Faire Tokyo 2020に行ってきました。
makezine.jp/event/mft2020/

 Maker Faire自体は去年のGWごろの5/4-5に、京都では初開催となったMaker Faire Kyoto 2019が初めてでした。今回はVisitor(参加者)としてではなく、Maker(出展者)として、秋田先生のMakeLSI:の出展のお手伝いをさせていただきました。
makezine.jp/event/makers-mft2020/m0189/

 最近はやりのオープンソースなコンピュータアーキテクチャであるRISC-V(リスク ファイブ)を使って、「”Lチカ”をするLSIを実際に作った」という内容です。
 LSIを作ろうとすると、とりあえず莫大なお金がかかります。まず設計するためのソフトウェアを用意しますが、一般の商用ツールを使おうとするとライセンス料が1億円くらいかかります(フル機能揃えた場合)。製造自体も1000万円~くらいです。そんなにお金がかかっていたら、個人的なものを作ろうとしても実質的に不可能です。できたとしても、ミスがあって動作させることができなかったら全部パーです。そのため、失敗しないように設計ツールは十分検証できるよう機能を充実させ、回路の大規模化、微細化、複雑化に対応するためそこまで値段が高くなります。
 これらをもっと一般化するために、設計ツールはフリーのものやOSS(Open Source Software)を使い、製造に関しては大学という教育機関であることもあり、格安でLSIを試作できる工場で生産します。また、産総研でミニマルファブという多品種少量かつ低コストのLSI製造の仕組みを作るというプロジェクトもあり、一応巻き込ませていただいています。このような誰でも実際にLSIが作れるような設計・製造の環境をつくるという活動をMakeLSI:は行っています。

 今回のイベントでは新型コロナウイルスが流行している中、感染の拡大は落ち着いていたものの、オンサイトでの開催(会場での開催)が出来るのか主催者側も非常に難しい決断だったと思います。オンサイトおよびオンラインで開催するという形で準備が進められて、もしオンサイトで出来なくなってもオンラインで開催自体はされるという形でした。結局無事にオンサイトの開催もでき、オンラインの方もYouTubeでライブ放送があったり、Twitterでハッシュタグをつけて作品投稿ができたり、どちらも非常に盛り上がっていました。個人的にはビックサイトも、東京のMaker Faireも初めてで、今回行けて本当に良かったです。

1日目は12:00開始で、開場のアナウンスがあって、スタッフやMakerの皆さんの拍手が会場に響いて、このときなんか一体感というかゾワッとした気がします笑

 会場入り口付近を見てみるとたくさん人が並んでいる… 徐々にMakeLSI:のブースにも集まり始めて、思ったりよりも多く、ほぼ常に2, 3人居るというような感じでした。早速、上に書いたような説明をしてみて、結構皆さん興味をもって、説明したいこと全部を言えるくらい最後まで聞いてくださった方が多かったです。「LSIを個人的に作る」という考え方は一般に浸透していないので、初めて聞く方は驚かれます。また、マイコンといったようなレベルからではなく、その構成部品であるLSIから作るというような、半導体関連の展示はやっぱり珍しいようです。そして何より、説明していて驚いたのが、RISC-Vの知名度。僕が説明していた中で話はそこから始めるようにし、まず「RISC-Vはご存じですか?」と聞くと、9割くらいの方が知っていました。会社で半導体関連をやっているという専門の方もいらっしゃいましたし、中学生、大学生も多かったです。
 世間はこんな状況で、こんなに話したことは最近無かったので、2日目が終わるころには若干声がかれていました。

 ここからは、参加してみた個人的な感想です。僕も電子工作してたりして一応Makerなので、 MakeLSI:のブースには、この前のNT金沢2020にも出した「モバブで動くポータブル電光掲示板」を置いて、MakeLSI:とMaker Faire Tokyoのロゴ、MakeLSI:とRISC-Vのロゴを5秒ごとに切り替えて表示するというのを作って、呼び込みとして使っていました。あと、最近買ったHicarix BadgeやATOM Matrixも。光物は目立つので、展示内容と関係ないですが少しくらいは活躍したかなと思います。電光掲示板の方は文字も流せるので、2日目は自動的に切り替えて文字も流せるように、1日目が終わってホテルに戻った後プログラミング。2日目に会場に着いた後に、作ったプログラムを書き込んだのですが、なぜか再起動ループを繰り返す。前に似た現象にあっていて解決法は分かっていたのですが、それをやるための環境を持ってきたPCに作っていなかったので、そこから始めました。しかし、お昼を過ぎても直せず、1時半過ぎたあたりでもう諦めました。結局、原因は思っていたものと違って、Arduino IDEのバージョンを上げるとすぐに解決し、ちょっとプログラムが間違っていたのでそれを直したらできました。こんな感じで2日目は動かせなかったので非常に悔しいです… ここから学んだことは、「展示するもので作りたいものがあったら始まる前に徹夜してでも作っておく!」 今回はお手伝いで自分の作品の展示じゃなかったので始まってからも取り組めましたが、悲しかったです。また、Twitterで普段見かける方も多く見るので、名刺とか歩き回っている時にもなにか自己紹介できるものをやっぱり作りたいですね。

 もちろん説明するだけじゃなくて、会場も回って2日間で5周くらいしたのですが、その中で一番興味を持ったのが、「わいらぼ(yi lab)」さんの「すうじブロック Su-B1」です。
makezine.jp/event/makers-mft2020/m0060
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 上側側面のボタンを押すと数字や演算子の表示が順に切り替わっていき、ブロックを横一列に並べると赤外線通信で「=」の部分のデバイスが実際に計算をして、そのさらに右のブロックへ計算の結果を表示するということでした。教育というキーワードが入っていたので、「作りたいから単に作るのではなくて、最初からこういうアイデアからを作ろうとしたんでしょうか?」と聞いたら「そうです!」とのことでした。アイデアからそれを本当に作る方はすごいです。ブロックから配線が2本出ているのは電源だということですが、将来的に無線給電式にするそうです。その展示もありました。中身を出して、基板とかも展示されているのも良かったです。

 そのほか書きたいことがいろいろありますが、結構すでに長くなっているので、以下箇条書きで書きます。
・ブースに訪れた人数カウンター作っていたら面白いかも?
・最近、研究室で組み立てたCNC加工機のメーカであるAvalon Techさんも展示されていてお土産もいただきました。(イベントまでもう少し時間があったら基板を作って、LEDパネルがもう1つあるのでそれを作って、プログラム書いて、ブースにも置けたのですが… イベントに出発する前日までいじっていました笑)
・去年はVisitorとして、今年はMaker(お手伝い)として、来年はMakerとして!? 作品を見て回るのも楽しいですが、自分で作ったものを展示して自慢するのもなかなか楽しいです。
・Seeedガチャが500円で有りましたが、1日限定100個。アタリは何かしらのセンサとか開発ボードとか、ラズパイも当たる。ハズレはケース。1日目は1時間もしないうちに売り切れていたからか、2日目は毎時0分に20個ずつとして、整理券も渡されていました。でも整理券をもらっても、時間の前に並んでおかないと先着順で無くなってしまう。行きたかった気持ちが少しありましたが、2日目はほとんどデバックしてたり、説明してたりしたのでタイミングを失いました笑。
・開場の時間と閉場の時間にも会場での拍手がありましたが、この感じが何とも良かったです。ちょっと鳥肌立ちました。
・Maker Faireはやっぱり、目的があって行くというより、「初めて知るもの見るものをまとめて見れる場所」、もっと言えば「見ることになる場所」という感じです。言葉にしにくいですが、自分で見たからこそ意味があって、行った結果どう思うかが面白さにもつながるんじゃないかと思います。
・Makerで展示されている方は一貫したテーマで作っていて、それを続けられていることがすごい。僕は何か作るとき、作りたいものというより、部品があってそれを使って作りたいものというように考えるので、ずっと何年も続けられている方を見ると本当にすごいなと思います。
・一緒にお手伝いしてた方や今回のイベント知り合った方から「熱弁してた」みたいに言われたので、嬉しいようでちょっと恥ずかしい気持ちもありました笑
・感染症対策はしっかりありました。入場口でのアルコール消毒、検温、検温した人の管理(シールが名札に貼られた)、展示物も手で触れれるようなものをできるだけ少なく、それでもインタラクティブにしたい作品は、これはTwitterで書いている方がいたのですが、フットコントローラーを置くなどされているMakerも多くいらっしゃいました。
・秋田先生から以前お会いしたときにいただいたTシャツを着ていたのですが、これを気に入った方がいらっしゃって、今も売ってあるのでそれの紹介をすることにもなりました^^;

 以上、MakeLSI:のブースは秋田先生、お手伝いで、佐藤さんとB4の粟津さんと僕の4人で対応しました。お疲れさまでした!