ICD研究会@函館ほか

今回秋田は、電子情報通信学会の集積回路研究会(ICD)/映像情報メディア学会 情報センシング研究会(IST)連催の研究会で、招待講演を依頼されて、お話させていただいてきました。

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会場のサンリフレ函館。ちょっと交通が不便ですが、会場の部屋からは海が見えるところです。

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この研究会の前日に、はこだて未来大でもお話させていただく機会をいただきましたので、元未来大教員としての自己紹介を兼ねて、「デバイスとマテリアルとマイコン」 というお話をさせていただいてきました。自分の学生時代の恩師の何気ない言葉の「デバイスとマテリアルの違いは何か?」というのがずっと心にひっかかっていて、それを最近のMakersと、それの技術的裏付けであるムーアの法則とその結果としてのマイコンの誕生・進化を関連付けて、マイコンシステムがマテリアル(素材)のようにふるまうシステムはは?という、後半はちょっと概念論っぽ話をさせていただいてきました。

本題の集積回路研究会(ICD)では、初日のパネルディスカッションのテーマが「増々アナログインタフェースを充実するマイコン」ということで、翌日にお話しさせていただく前ですが、話を振られる予定でした。スマートグリッドも含めたセンサネットワークの現場では、測りたい対象は、川の水量とか害虫の発生とか、身近にいっぱいあるのにセンサがなかったりセンサはあっても作れない(発注するほどの予算はない)、ネットワークにつなげない、という声がありました。このような多種多様、かつ切実なニーズに対しては、技術者が作ってあげる、という構図では、費用的にも時間的にも規模的にも現実的ではないので、こういう場面こそ、センサシステムの実現手段であるマイコン・無線ネットワークを民主化して、欲しい人が作れるようにする、という、まさにMakers的な構図が現実できではないか、と思いました。

翌日の研究会では「「部品」としてのマイコン・半導体」というお話をさせていただきました。半導体業界の方が多い研究会なので、「日本の半導体の復活」的な試みにかかわられている方も多い中、ムーアの法則でトランジスタが潤沢・高性能になった今だからこそ、最先端微細加工にこだわるのではなく、半導体は、PSoCやFPGAのようなプログラマブル・コンフィギュアラブルな汎用部品として産業のコメとしての使命を全うするべきであり、そのためにはMakers的な世の中の動きも看過すべきではない、という感じの話でした。質疑では、半導体業界でもそのようなことは意識していて議論もしているが、なかなか動きだせ(さ)ない、という現場の声も聴かせていただき、小規模だが多様なニーズにこたえるためにも、クラウドファンディングなどを活用した若い人たちの起業(やそれに至らないMakers的活動)に期待したい、という感触は共通認識として持たれているようでした。

研究会の前後に、はこだて未来大におじゃましてきました。

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こちらは、今年度の4月に未来大にこられた、元お茶大で、”SpeechJammer”でイグノーベル賞も受賞されている塚田浩二さんの研究室。研究成果のデバイスや収取されているガジェットがディスプレイされていました。廊下から部屋が丸見えの未来大の構造・コンセプトともあいまって、いい感じですね。

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こちらは、3年生が15人程度のグループで通年のプロジェクトを行い、その過程を通してさまざまな実践的な学習をするプロジェクト学習のうち、MakerFaireTokyoなどでもお世話になっている迎山和司さんが担当しているプロジェクトで、あのヒゲキタさん監修で製作している可搬型プラネタリウム。ちょうど広報用写真を撮るということでふくらませていたので、中に入れていただいてきました。

で、函館といえば、イカール星人、じゃなくてイカなわけですが、ちょうどマイカ漁も解禁になっているので、侵略、じゃなくていただいてきました。

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水槽で泳いでいるのを、耳(ヒレ)のところにひっかけて吊り上げます。

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こんな感じになります。

今回の函館は、お話させていただく機会を2回もいただき、かつ、いずれも、これまでいろいろ考えてきて、原稿・発表資料ともに、本当に久しぶりなぐらい、全力で取り組んだものだったもので、質疑も含めた議論のきっかけにもなれたようで、とても充実していた出張でした。

(秋田)

IISW2013

2013/06/12-18の間、秋田先生と川上でIISW (International Image Sensor Workshop) 2013へ行ってきました。アメリカのソルトレイクシティ、Snowbirdという山の中のスキーリゾートで行われました。

初日、飛行機が出るまで時間があったので空港へ行く前に明治大学の小松先生のところへおじゃましてきました。

新しいキャンパスらしく、綺麗で面白い作りになっていました。

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最上階のラウンジでは部屋の周囲のほとんどがガラス張りになっており、東京の風景を広く望むことができました。(この日は曇り気味でちょっと残念)

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次に東京藝術大学で行われているマテリアライジング展に行ってきました。

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コンピュータやレーザーカッター、3Dプリンタを幅広く駆使し、アートや建築、デザインの成果やそのプロセスを表現した作品が数多く並んでいました。

計算過程、数式、幾何学模様など計算機内で完結していたものをディジタルファブリケーションツールを用いて3次元世界に具現化したような作品が多く見られたという印象です。非常に興味深かったです。

それから空港へ移動し15時間ほどの空の旅。

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会期は13日から16日までの計4日間でした。各国から140名ほどが参加されていたようです。

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今回私はポスター発表でした。13日の午後には3分間で要約のFlash presentation、その後14日の夕方からポスターセッションでした。

Flash presentationはちゃんと伝えられたか少し疑問に感じていましたが、先生からはだいたい良かったとのコメントをいただきました。

ポスターセッションを前にして14日の午後からはSocial eventということでOuting (ハイキング)がありました。3,300mほどの山頂にロープウェイで上り、そこから2,500mほどにあるホテルまで歩いて降りてくるというものです。

風景は素晴らしいものでした。

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現地で知り合った方と数人で降りて行ったのですが、予想よりもかなり過酷なものでした。というのも、数百mごとに方向を示した看板はあるのですが、その途中に道はありませんでした。そのため先人が通って行ったであろう足跡を探しながら、時には急な斜面を下りながら降りていきます。

結局2時間ほどで降りきれたのですが、途中で足跡が無くなって遭難しそうになったりとたくさんの出来事がありました^^;

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降りきってから麓にこんな看板が!

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ホテルに戻って少し休んだところでポスターセッション開始です。

今更ですが、今回の発表タイトルは”Column-Parallel Architecture for Line-of-Sight Detection Image Sensor based on Centroid Calculation”で、視線検出用イメージセンサのアーキテクチャについてです。

国内外様々な方とお話でき、非常に有意義な時間でした。言語の壁はやはり高かったですが、相手の方も理解しようとしてくれるためちゃんと伝えられたのではと感じています。

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隣にドリンク提供スペースがあったため、ビール片手に聞きに来る方もいらっしゃいました。

またポスターをボードに貼らずに自らがポスターとなって歩きまわる方も!

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他の日のメインのセッションではイメージセンサに関わる様々な分野についての講演を聞いていました。高解像度化と画素の小型化の傾向が続いており、それに向けた研究が多かった印象です。

メインの発表ももちろんですが、様々な人とも話せ、会期中すべてを通して自分自身にとって非常に良い経験となりました。

 

以下会期終了後のおまけ観光。

帰りの飛行機の都合で1日半ほどフリーの時間ができましたのでソルトレイクシティ観光に出かけました。

市内はTRAXという路面電車が走っており移動に便利でした。アメリカなどの電車は切符を持っていれば改札などはなく、そのまま乗って降りられる路線も多いと知って驚きました。

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この都市で有名なのがモルモン教。本部があります。

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市の南の方にある電子部品屋さんRa-Elco Electronicsにも行ってきました。

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店内ところ狭しと並べられた部品やジャンク品。先生曰く「丹青通商の20年前」という感じらしいです。新しいものからかなり古そうなものまで本当にたくさんのアイテムがありました。

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3Dプリンタ用の樹脂なんかも取り扱いあり。

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ユタ州と言えば化石が有名というのを出発前日に知ったので、ユタ大学のキャンパス内にあるNatural History Museum of Utahにも行ってきました。ユタ大学はどこからがキャンパスの敷地なのか分からないほどとても広大でした。

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化石だけでなく地質や文化、風水害に関する資料も数多く展示されていました。

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これは磁性流体の体験。

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自分でガスなどの量を指定してどんな火山ができるかのシミュレータ。

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それからdown townに移動してClark Planetariumへ。

プラネタリウム自体は見ませんでしたが、そこに置いてある展示物をひと通り見てきました。

月の石と月面の再現ジオラマ。

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体験型の展示物も数多くあり、子供から大人まで楽しめるスポットでした。

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観光も楽しんだところで、18日の早朝の便でソルトレイクシティ – ダラス – サンフランシスコ – 羽田というルートで2回乗り換えをして日本へ帰ってきました。

小松を出る前に熊本大学の戸田先生と合流して、航空プラザこまつの杜に行ってきました。

航空プラザはいろいろな本物の期待が置いてあり、地元にこんな場所があるとは知りませんでした。こまつの杜もいつも電車から見ていた超巨大ダンプ930Eに乗れたりととても楽しめました。

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12日から20日の昼過ぎまでと長い期間でしたがその中身は濃く、自分自身も成長することができた非常に良い経験となりました。

様々なサポートをしてくださった秋田先生、ありがとうございました。

(川上)

LSIとシステムのワークショップ@福岡(北九州市)

今回平野は

5月12日〜15までの期間
LSIとシステムのワークショップ2013に参加するために福岡県北九州市へいってきました。

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金沢大学からの参加者は、

林、真田、嶋、藪見、岩崎、平野の計6人。

現地集合という事で開催前日の12日に博多入りしました。

4日間通して福岡は非常に暖かく、半袖で過ごせるほどでした。

 

招待講演の方たちの話は、世界のトレンドを追うな!と熱弁してみたり世界の波乗るべきだと言ってみたりと、意見がまとまらない感じで進んでいきました。

話に聞いていた通り、印象としてはかなり方向性を迷っているのだというものでした。こちら側としては不安があおられるばかりでした。

講演者の話の中には「今日は暗い話は避けたいと思っています。」の様な事を言う方もいました。これからも現実から目をそらし、一時的な半導体産業の回復を強調して行くような状態なら本当に駄目になると感じました。

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パネルディスカッションの様子

さいごにはおじいちゃんが討論の答えが出ていないと怒りだす場面も。。。

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ポスター発表では米田さんの『省電力・超寿命MEMSメモリを目指すマイクロラッチ機構設計と製作』という研究に一番興味を持ちました。口では説明しづらいのですが、とてもすごいと思いました!

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米田さんと主催者

 

二日目の終わりには、夕食が用意され、皆さんお話をされていました。

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産業タイムズ紙の泉谷さん(左)とキヤノンの南谷先生(右)との写真撮影

このとき私のカメラがNikon製だったので一悶着ありましたがなんとか。。。笑

 

3日間のワークショップ終了後、帰宅前に立ち寄った鉄板焼き屋で藪見と食事中、

『省電力・超寿命MEMSメモリを目指すマイクロラッチ機構設計と製作』のポスターで賞を受賞していた、東大の米田さんが一人で来店されたので、乾ききった雑巾から水を絞るかのようにして勇気を振り絞り、声をかけ一緒に食事をする事に、、、今回のワークショップに関しての話から始まり、研究のテーマ決めの話や研究時に苦労した点、私生活についてなど聞く事ができとても有意義な時間でした。

また『こういったワークショップの場はとってもいい交流の場だから、名刺とかも用意しといた方がいいよ』とのことで、私も名刺などの用意をせねばと思ったとともに、社交性を活かし知り合いを増やし、自己成長につなげたいと思いました。

普段関わりの無い方との交流ができ、とてもよい経験になりました。

ありがとうございました

(平野)

深セン訪問

先日香港に行ってきたついでに、香港の対岸の中国の街、深セン(セン=土へんに川)に行ってきました。深センは、近年経済発達とそれに伴う都市化が急速に進んでいて、特に製造業の世界的な拠点となりつつあります。電子工作界でもホットな企業が多く、例えばSeeedStudioも、ここ深センにあります。

事前に、秋田のマイコン仲間で、世界中のパーツ屋(電子部品屋)めぐりをしていて、香港深センは当然、最近はワルシャワまで行っているいしかわさんに、事前に深センについて聞いたところ、

「駅を出ると、通りに並んでいる大きなビルのすべてが、上から下まで、地平線までパーツ屋が並んでいる」

とのことでした。

いやいや、いくらなんでもそれは大げさだろう、と。そう思っていました。ええ。

香港から深センへは、地下鉄で対岸の駅まで行き(40分くらい)、出入国審査を通ると、そこは香港とは別の国の中国の深センです。

そこから地下鉄で20分ほどで華強北駅に着き、そこを出ると電気街、と聞いていました。

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通りを出るとこんな感じでビルが並んでいます。とりあえず最寄りのビルに入ってみると、フツーのパソコン屋でした。なんだ?と思って店内地図を見ると、反対側のほうに「電子部品・IC」という一角があります。そこへ行ってみると、

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こんな感じ。小さくて見にくいかもしれませんが、2m×2mくらいのブースみたいなお店がびっしりならんでいて、それらがすべて電子部品屋。

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まさに地平線までパーツ屋。
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隣のビルに入っても、こんな感じ。上のフロアに行ってもこんな感じ。「無限に店がある」というのは本当でした。
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お店によって売っているものはさまざまで、こちらはIC屋さん。でも結構古いのも混じっていて、表示も型番だけ。値札もなし。まだ10時ごろで早かったのか誰もいない店も多く、その代り納品業者さんがあわただしく出入りしていました。本格的な開店は午後なのかもしれません。

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こちらはかなり古いIC。
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いろんなコネクタ(主に表面実装)。型番も値段も書いてなくて、ただのイメージ図、という感じですね。

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リールのまま並べられているお店もたくさんありました。おそらく製造業者さんが型番指定でリールごと買いに来るんでしょうね。

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これはなんだっけ、忘れちゃった。

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今回はお店の数に圧倒されていて、実際に買い物をしたのはこのお店だけ。表面実装ICの変換ソケット屋さん。もちろん値札なし。

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今回の戦利品。PSoC用にTSOP28p(0.65mm)変換ソケット。1個120元なのでだいたい2000円弱。それほど安いというわけでもないですね。

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こちらは電解コンデンサ屋。もはや店頭に見に来た人に売る気は感じられません。

いしかわさんに聞いていた「通りのすべてのビルが、地平線までパーツ屋」というのは、ほんとうでした。いやはや。

写真を撮るのを忘れていましたが、NXPのマイコン専門店もあり、かなり新しいマイコンも売っていましたし、PCのマザーボードに載っていそうなチップセットICを売っている店もありました(もちろんリールで)。

これらを見る限り、私のような個人の電子工作マニア相手というよりも、量産業者向けの卸、がメインといった感じです。量産製造業者がリールのまま仕入れて、大量の電子機器が製造されていくのでしょう。そのエネルギーともいえる電子部品が世界中から集まってくる拠点。「均質な部品から多種多様な製品を量産する製造業」というドラッカーの言葉をまさに具現化する、そんな深センでした。しかし単なる部品の供給拠点だけでなく、SeeedStudioのようなMAKER企業やそれをとりまくコミュニティが生まれているのも事実です。このあたりの過程は、とても参考になりますし、今後の発展を注目してきたいところです。

今回は飛行機の時間の関係で1時間ほどしか滞在できませんでしたが、次回は、札束をにぎりしめて1週間くらい来たいです。

(秋田)

 

MommyTummy展示@香港

秋田が実装のお手伝いをしている、神奈川工科大の小坂先生に同行して、妊婦体験システムMommyTummyの展示を、5/10-12に香港で、してきました。Baby&MotherCarnival2013という、妊婦さん&赤ちゃん関係のイベントです。

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MommyTummyは、ベストのお腹の袋に入れる温水を増やして、妊婦さんのお腹が大きくなる様子や、小さい風船が小刻みにふくらんで胎動が起こる様子を体験することができます。↑は、風船を制御する電磁弁群。

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こんなかんじでベストを着用してもらいます。

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ピンクのかわいいエプロンもしてもらいます。基本的に、男性が「妊婦さんってこんな感じなんだ」というのを体験してもらうためのものなので、男性が着用します。
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こちらは開会式の後にこられたVIP。右側は元ミス香港のママドルなんだそうです。

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小坂先生はエンタテイナーなので、アートバルーンも上手。こちらは現地スタッフの女性にバルーンの作り方を教えている様子。

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3日間で約160人の方に体験していただきました。合間に、香港の人たちと話をする機会があり、香港の人たちの考え方、アイデンティティをよく知ることができました。基本的には中国とは別の国、という意識がいまでもあるそうで、若い人でも、自分はHongKongPeopleであってChineseではなく、中国(MainLandと呼ぶ)とは別の国(そしてあまり仲良くない)、という意識のようです。

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ちなみに香港の文字は漢字(繁字体)なので、日本の漢字とあまり変わらず、看板とかもなんとなくイメージはわかる感じです。

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こちらは、持って行ったものの幸い出番のなかった、修理用の工具。

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合間に、香港の繁華街も出かけてみました。こちらはShamShuiPo(深水ポ)というところで、アキバのラジオデパートみたいに、携帯屋やパソコン屋がたくさん並んでいる感じのビルが並んでいます。

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最近は香港でも模造品の取り締まりが厳しいようで、あまりパチモンは見かけませんでした。

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15年ほど前までイギリス領だったからか、街中のバスはほとんどがロンドン風の二階建てバス。

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100万ドルの夜景。

今回は小坂先生の展示の同行でしたが、展示会そのもの以外にも、多くの貴重な体験ができました。

(秋田)

MakeMAKERSワークショップ@五十川堂

研究室で3Dプリンタを買ってみました。サンプルデータを成形してみる、だけだとすぐに飽きてしまいそうですが、自分で欲しいものを設計して成形できるようになると、使い方の幅がぐっと広がりそうです。逆に言うと、多くの人が、そういう使い方ができるようにならないと、最近の3Dプリンタのブームが、ただのブームで終わってしまうのではないかという危惧も現実的なのではないかと思います。

・・・なんていう話を、野々市のカフェ五十川堂の五十川さんとしていた中で出たアイディアから、“MakeMAKERS”というワークショップをやってみました。(この命名は五十川さん。うまいネーミングだと思います)

狙いは、こんなかんじです。

  • 正直、普及価格帯の3Dプリンタは、主に加工精度の点で、たいしたものがつくれない
  • 100均では、けっこう便利なものがいっぱい売っているんだけど、「もうひと息、ここがこうなっていると!」みたいなものが、ちょくちょくある。しかも時計のムーブメントやボールペン先など、ちゃんと作られている部品も多い。
  • そこで「100均商品をハック」コンセプトで、100均商品の一部(またはぜんぶ)を流用して、欲しい機能を追加する部品を考え、設計し、3Dプリンタでつくってみる、という流れをやってみる。
  • これを通して、製品は「買うもの」だけでなく「自分で作る(ことができる)もの」という意識を持てるようになって、3Dプリンタを含むMAKERSムーブメントの本格化につながる(といいなあ)。

4/13(土)の朝から、20名近くの方が参加されました。

まずは3〜4人のグループにわかれて、どれか1つ100均商品を選び、どう改造しようかとアイディア出し。あらかじめ用意しておいた20種類ほどの100均商品以外に、早速100均ショップへ題材を探しに行ったグループもありました。

アイディアがかたまったら設計。GoogleSketchUpを使っていたグループが多かったようです。 設計ができたところから、早速3Dプリンタで成形。もちろん実際に成形してみると「あれ?」という点も出てくるので、再設計、再成形、を繰り返します。(時間が許す限り)

成形した部品はバリも多いので、やすりがけのような「アナログ」な仕上げも大切です。

こんな感じのものができあがりました。

左が設計データ、右が成形してはめてみた例。これは、金沢大の総合メディア基盤センターの大野先生も混じっていたグループの作品で、クルマ用iPhoneホルダに三脚をつけるための治具。

こちらは、ヘッドフォンケーブル巻きの中心の穴に、ヘッドホン端子を挿す穴とストラップ穴をつける治具。

こちらは、マジックハンドの先につけて、家具の裏など手の届きにくいところにある電源プラグを抜く道具。

こちらは、シリコーン製のカップカバーを裏返して置くときに倒れないようにする台&使用時に箸置きになる治具。

こちらは、レンゲがどんぶりの中に落ちないようにする治具。

こちらは、コーヒー粉などの袋にキャップをつける商品の、出方を調整したり粉を戻すろうとのような治具。

ちょっとした一工夫で、100均商品の使いやすさがアップするものばかりでした。

参加されたみなさん、お疲れさまでした。

このような実践を通して、3Dプリンタを含むMAKERSムーブメントが、「ものづくり」に実際に根付くものになっていくといいですね。

(秋田)

TNmeeting@はこだて未来大

前回、筋電チームのオフラインミーティングが熊本でありましたが、今回は函館での開催となりました。

移動はほぼ飛行機で小松を出発し羽田を経由し函館へ。

 

函館に到着したらイカが出迎えてくれました。

 

 

 

 

 

 

その後、はこだて未来大へ移動。こっちに比べ雪が少し残っていました。

はこだて未来大の研究室は、閉鎖的な部屋といったものではなく開放感にあふれていて、通路や他の研究室から丸見えという、とても印象的なところでした。

 

 

 

 

 

 

 

そして、本題のミーティングでは京都、函館、金沢の各学生の進捗報告や先生方からの筋電関連の論文紹介などを行いました。

ちなみに、ミーティングは約2日に渡ってがっつり行なわれます。

オンラインミーティングは他大学の研究などを一度に聞けるので筋電を理解を深めるいい機会ですね。月1でのオンラインもそうですが、今回も含めたオフラインミーティングで学んだことを考えると、筋電に関して少しは理解が深まったかなぁと思ったり。

あと本音を言うと、他大学の学生が頑張って研究を進めているところをみると自分の励みにもなりますね。

 

研究の話はここまでで…

やはり函館で印象に残っているのは食べ物ですね。笑

函館滞在中の食事はほぼ海鮮類でしたけど、どれもおいしくて飽きることはなかったです。

 

うに。

 

 

 

 

 

 

刺身。

 

 

 

 

 

 

いくら。

 

 

 

 

 

 

函館ラーメン(塩)。

 

 

 

 

 

函館名物(?)のラッキーピエロのハンバーガー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お寿司やほっけなど他にもいろいろ食べましたがこれぐらいで笑

 

食べ物、研究共に充実した函館でした!

 

(矢敷)

インタラクション2013

ブログ更新役が来ました!

ドーモ、川﨑です。

 

インタラクション2013に参加してきました

期間は2/28~3/2の3日間、場所は日本科学未来館 (  www.miraikan.jst.go.jp/ ) です

今回のメンバは秋田先生、殿畑さん、Nguyenさん、川﨑の4人でした

 

前日入り(2/27)して向かった先は、FabCafe ( http://www.fabcafe.com/ )

一見普通のカフェなのですがカウンターの一部にレーザーカッター!データとマテリアルを持っていけば何でも作れるとか。夢が広がります

 

 

 

 

 

お次はFabLabShibuya ( www.fablabshibuya.org/ )

レーザー加工機、3Dプリンタ、大判プリンタ、デジタルミシン、仕上げ用の諸々…と様々な機器・道具が揃った工房

機材の説明やFabLabの目指すところ、考え方など梅澤さんから教えて頂きました

今までFabLabという名前は聞いたことあったのですが、今回話を聞いていてアイディアを形に出来るということが、より身近になる気がしてきました。こんな施設がもっと出来ればいいのに、と思いながらも、運営が結構厳しいという話を聞いていると現状はこの輪を広がらせないといけないのかなとも感じました。まずは色々なものを作ってみたい、という気持ちを持つことが始まりですね

 

次は苗村研究室のOpenHouse2013 ( nae-lab.org/open2013/ )

東大へ赴いてきました。

 

 

 

 

 

 

デモ・ポスターの展示を見てきました。この展示の一部(ラジへぇ・対面共有ウェブ検索)はインタラクションにも参加していました

紫外線に反応するインクを用いて現実に書いた文字を投影で修正したり、空中に実像を映してみたり、裏面のディスプレイを利用して作業の共有を助けたりとおもしろい内容でした

対面共有のシステムは一度使って見たいと思いました。今まで仲間内で話し合い+データ共有する際はSkypeでデータを投げるかDropBoxで共有するか、という方法でしたが話し合いしながら相手がしている作業を見れるのはいいんではないでしょうか。相手の作業しているデータを自分のところに裏面をタッチすればコピー出来る、という機能をどうやって実現しているか聞いたらどうやらDropBox使ってるらしい。また、データの通信がメッシュなので多人数になると大変ですね、と。まぁ多人数で打ち合わせになったら手も届かないですね

空中への実像投影は展示物の前と後ろ、右と左に投影して展示物を回り込んで見てもらおう、というのが目的らしい。指向性のスピーカも用いてその方向ごとの説明もあり、これが博物館とかにあったらおもしろそうです

 

 

 

続いて2/28のインタラクション2013初日

(未来館の画像がない)

対象分野に(インタラクションに関連する)哲学からアート、分析評価技法などが含まれる辺り幅広い学会です

初日の一般講演発表、初っ端はベストペーパー賞、「レビュー文を対象としたあらすじ分類手法の提案とあらすじ非表示システムの開発」。要するにAmazonなどのレビュー文に含まれるネタバレ部分だけを隠す、というもの。「これはネタバレだ!」という文が人によって違うので賛否ありそうです。著者名が含まれる文はネタバレ要素が少なく、俳優名やキャラ名が含まれる文はネタバレ要素が多いようです。

他にもたくさんの興味深い講演がありました。節電をつまみ一つで調整して行なうシステム、HMDの端に情報を表示して関心を誘導するシステム、ダミーカーソルを用いた自身の操作感と観測者の体験の非対称性の研究など・・・

紹介するには多すぎる内容ですが、ダミーカーソルによる体験の非対称性はGUIならではだな、と思いました。複数ダミーカーソル中の操作しているカーソルは操作者が高い確率で特定できるのに対して、観測者は99%特定不可までになる、というもの。ただ、テンキー入力だったりタッチ入力ではこれが出来ないですね

インタラクティブ発表は本当に色々ありすぎて・・・

フレズニオスという展示があったのですが、手元の端末に映された風船をタッチすると、端末の前に置いてある風船が押される(反応する)、というものでした。収束超音波を用いて非接触作用力を与えるらしい。実際に触ってないのに触っている、とても不思議な感覚でした。

 

 

 

3/1、インタラクション2013二日目

この日は自分とNguyenさんのインタラクティブ発表の日でした。内容は「Extended LED Tiles: Large and Bi-color Matrix LED Unit with Pattern Drawing Capability」。LED Tile組です

30秒プレゼンを終えインタラクティブ発表会場へ・・・。何より人が多く、始まってからほぼ途切れることなく人が来る、という状況でした。デモのほうは故障もなく無事に出来たのですが、やはりよく聞かれたのが「これ、どこで使えるんですか?」というもの。LED Tileの延長で、玩具向けは考えられるのですが、他の最終的なアプリケーションが定まっていないのでうまく答えられず・・・。また、2色あったら3色目も欲しいよねということもよく言われました。また、1色で出来ないことは2色でも出来ることそんなにないんじゃない?という厳しい意見も。もうちょっと解像度欲しいかもねーなどデバイスとしての不足感も否めない、とも感じられました

 

 

 

 

 

超笑顔です。Nguyenさんも自分もデモと説明頑張りました

この日は、ポスターのほうで忙しくインタラクティブ発表を回れなかったのが残念です。

最後の数分で行ったところで、ソングリウムっていうのが紹介されてておもしろそうだったので、紹介。  songrium.jp/doc/extension.html ボカロ視聴支援ニコ動拡張ツール。発掘支援にも。

一般講演で興味深かったのは、「アクティブ音響センシングを用いた把持状態認識」です。物にマイクとスピーカをつけて、スピーカで物を震わせてそれをマイクで取ると、物への触れかたでスペクトルが変わる、というもの。これをスマホケースとして実装して、オーディオ入出力端子に繋げることでスマホの把持状態を取得できるようになるとのこと。認識率も良く、これを使ったアプリケーションも出来そうです

この日、英語で招待講演もあったのですが、英語が聞き取れず・・・に加えて哲学的内容もあったようで理解出来なかったです・・・。ロボットと自然のインタラクション性・・・?分かったら興味深そうな内容な分、残念な気持ちです

 

 

 

3/2、インタラクション2013最終日

殿畑さんのインタラクティブ発表の日でした。「導電布上の電力重畳通信を用いた多点表面筋電位計測システム」。筋電組です

デモ機にトラブルがあり、デモが出来なかったものの色々なアプリケーションに使えそう、とのことで色々と意見があったそうです。お疲れ様です!

この日は一般公開があり、最後の1時間ほどは一般の人も聞きに来るため人が多かったです。

「LightCloth」という展示があり、傷つけた光ファイバをクッションに巻きつけて入出力インタフェースとして使えるというもの。光ファイバを傷つけると光が漏れて綺麗というのは昔先輩がマイコンブで作った作品で知ったのですが、傷つけたところに光を入れてやって端にセンサを置くと入力装置としても使えるということでとても面白いと思いました。傷つける程度によっては漏れすぎて入力が出来なくなるのと、漏れなさ過ぎて光って見えないというトレードオフだそうです。カーテンに使うと綺麗そうです

あとは実寸大電子書架システム、壁ディスプレイ(100インチ)を用いた電子本棚。スケールが違う。スマホなどで本棚のようなものは使えるが、部屋に入ったとき実際に見えていることが大事だ、ということで開発しているそうです。ちょっと使ってみたいけど高そう・・・

 

 

 

そんな感じの初インタラクションでした。おもしろい発表やらデモやら実験的なのやらたくさんあってわくわくしました!インタラクション行ったことない人は是非行ったほうが良いと思います

それでは~。

 

(川﨑)

STARCシンポジウム2013

 

初ブログ書き込みになります。
五十嵐です。

1月31日に開催されたSTARCシンポジウム2013に参加しました。
会場は新横浜にある新横浜国際ホテルで、
非常に大きなホテルだったので正直会場に入る前から緊張しっぱなしでした。

まずは一人一分間のショートプレゼンテーションが行われました。
僕の順番は24番だったので前の人の発表を聞いていると
早めに発表が終わったり、オーバーしたりする人もいたので
やはり1分にまとめながらプレゼンするのはむずかしいんだなと思いました。

いざ自分の番になり壇上に立つと
会場の視聴者のあまりの多さにかなり緊張しました。
頭の中で1分のスピーチ内容を考えていましたが
一瞬でどこかにとんでいきました。
200人くらいの人がいたと思います。

そんなこんなでプレゼンテーションを終え
次はメインのポスター発表。

参加者が多数いましたが、向かいに金沢工業大学の方が偶然いてくれて、
ちょっぴり心強い気がしました笑

大学教授、仕事等で回路を扱う方など様々な方がきてくださいました。
今回の発表内容は筋電計測システムについてだったのですが、
筋電について興味を持たれてきてくださる方が多く、
非常に楽しく話し合うことができました。
やはり会場では回路主体のポスター発表が多かったように感じます。

初めてポスター発表に参加しましたが、やっぱりかなり緊張します。
しかしその分、様々な方とお話できて有意義な時間が過ごせたと思います。

帰りは疲れ果てて、電車の中でぐっすりと寝て帰りました。。。

IWAIT2013

あけましておめでとうございます。
新年最初のブログ更新です。

1月7日、8日と名古屋大学で開催されたIWAIT2013にて
研究成果を発表してきました。

IWAIT = International Workshop on Advanced Image Technologyは
その名が示すように画像処理関連の研究者が集うワークショップです。

会場は豊田講堂@名古屋大学。

遅刻しないようにと気をつけていたら、
受付が開く30分前に到着してしまいました。

 

 

 

 

 

上の写真で小さく見えているのがIWAITの看板です。

 

 

 

 

 

 

 

 

受付を済ませると予稿集や論文のデータが入ったUSBがもらえました。

こういうのは初めてだったので、少しテンションがあがりました。
イベント!って感じですよね。


 

 

 

 

 

 

 

一日目はずっと発表を聞いているだけでしたが、
意外と英語が聞き取れるもので、3D技術やパターン認識など
自分の研究分野とは少し異なる話も楽しく聞かせていただきました。

私自身は二日目の夕方から発表をしました。

下の写真はポスター発表の前のショートプレゼンテーションの様子。

なかなか広い講堂だったので緊張して噛んでしまいました。
持ち時間は30秒で、本当にあっという間でしたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本での開催ということもあって、参加者のほとんどが日本の方だったため
ほとんど日本語での発表…

台湾の方とディスカッションする機会もありましたが、
上手く答えることができず、少し悔いの残る発表となってしまいました。

とは言え、英語での発表を聞いて理解するという経験や
台湾の方と名古屋駅まで英語でお話して交流を深めるという経験ができ、
またひとつ成長できたかな、と思います。

 

余談ですが、今回の学会はソフト側の研究が多かったせいか、
ソフト側で処理を行うだけでなくハードを変えていく研究だということに
感心してくださった方が多かったです。

参加する学会の種類で反応が結構変わってくるのも
外部発表の面白いところですね。

(中村)